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慢性膵炎の病態に関する研究ーー膵外分泌機能不全ラットの新しい実験モデルの作成

研究課題

研究課題/領域番号 01570413
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

渡辺 伸一郎  東京女子医科大学, 消化器内科, 助教授 (70075399)

研究分担者 張 正和  東京女子医科大学, 消化器内科, 助手 (10138927)
白鳥 敬子  東京女子医科大学, 消化器内科, 助手 (70101855)
竹内 正  東京女子医科大学, 消化器内科, 教授 (20075170)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード慢性膵炎実験モデル / 膵外分泌機能不全 / セクレチン / コレシストキニン(CCK) / トリプシン阻害剤
研究概要

慢性膵炎は反復性・持続性の膵の炎症によって膵実質の脱落と線維化を来す進行性、不可逆性の疾患である。本症の治療において最も重要な課題は膵炎の再燃・進展の予防と高度に障害された膵機能の回復である。こうした研究に用いられる慢性膵炎のラット実験モデルとしては、エチオニン膵炎など代謝性のものが多く、ヒトの慢性膵炎に近い実験モデルの作成が望まれていた。本研究では、膵外分泌機能不全ラットの新しい実験モデルを作成すると共に、慢性膵炎の病態、特にセクレチンやコレシストニン(CCK)の分泌動態を検討した。
膵外分泌機能不全ラットの新しい実験モデルは外科的な膵管の完全結紮によったが、実験モデルとして、より生理的に、また長期生存を可能にするためにはラットでは非常に困難なbiliary by-passの造設が問題であった。われわれはこのbiliary by-passを実体顕微鏡を用いたmicrosurgeryによりcholedocho-duodenostomyとして作ることに成功した。この新しい実験モデルでは膵実質の萎縮は術後約1ヵ月で完成した。
膵外分泌機能不全ラットでは空腹時血中セクレチンおよびCCKは対照群に比して意に上昇した。また、合成トリプシン阻害剤の十二指腸内投与では血中セクレチンおよびCCKは対照群に比して著明に上昇し、この上昇は両者とも空腹時の値より高値を示した。これまで合成トリプシン阻害剤の経口投与によって起こる膵外分泌の亢進はトリプシンによる膵外分泌のnegative feedback機構から説明されてきた。しかし、この結果から、膵外分泌機能不全ラットでは腸管内にトリプシンが存在しないにもかかわらず、合成トリプシン阻害剤の十二指腸内投与によって血中セクレチンおよびCCKの上昇が認められた。従って、合成トリプシン阻害剤は膵外分泌のnegative feedback機構を介することなく、直接的にセクレチンおよびCCKの分泌を刺激することを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 渡辺伸一郎: "慢性膵炎の新しいラット実験モデル" 日本消化器病学会雑誌.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] S.Watanabe: "Effect of elimination of pancreatic enzymes on camostat-induced release of CCK and secretin in rats:Evidence to support direct stimulation by camostat" Gastroenterology. 96. A537 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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