研究課題/領域番号 |
01570433
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
大田 明英 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (40128129)
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研究分担者 |
森戸 文隆 佐賀医科大学, 医学部, 教務員 (20157910)
本村 光明 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (10210098)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 肺線維症 / 膠原病 / 肺胞マクロファ-ジ / 気管支肺胞洗浄 / コラ-ゲン / 線維芽細胞 / サイトカイン / 増殖因子 / コラゲナ-ゼ |
研究概要 |
膠原病における肺線維化過程のメカニズムを探るために、肺線維症をもつ膠原病患者13例(RA5例、PSS2例、PM2例、MCTD3例、SLE1例)および対照として肺線維症のない肺癌患者5例に気管支肺胞洗浄(BAL)を行った。 1.BALより得られたマクロファ-ジの培養上清をヒト肺由来線維芽細胞株であるWIー38に加えて、その増殖に対する影響を調べたところ、RA2例、PSS1例、PM1例、および対照3例において、増殖促進効果が認められた。とくにPM患者(ptー9)と対照(controlー4)のBALマクロファ-ジ培養上清には高い活性が認められたが、膠原病群と対照群の間に差はなかった。 2.ptー9とcontrolー4のBALマクロファ-ジ培養上清をWIー38に加え、線維芽細胞のコラ-ゲン合成に対する影響を調べたところ、両者ともコラ-ゲン合成促進効果を示した。とくに、ptー9のBALマクロファ-ジ培養上清はcontrolー4よりも高い活性を示し、この効果を示す因子が肺線維症の発症に関与している可能性が示唆された。 3.これらの効果と、結合織代謝に関連する種々のサイトカインとの関係を調べるために、BAL上清中のTNFーα、ILー1β、ILー6、IFNーγの濃度を検討した。いずれのサイトカインも、肺線維症をもつ膠原症患者群と対照群との間で有意の差を示したものはなかった。しかし、ptー9のBAL上清はIFNーγ濃度がもっとも低く、強力をコラ-ゲン合成抑制効果をもつIFNーγが低レベルであることが線維化のメカニズムに関与している可能性がある。 今後は、近年、線維化促進の重要な因子といわれるPDGFやTGFーβなどの増殖因子の検討を行う必要がある。
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