研究課題/領域番号 |
01570453
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
出雲 周二 鹿児島大学, 医学部, 講師 (30143811)
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研究分担者 |
有村 公良 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (20159510)
納 光弘 鹿児島大学, 医学部, 教授 (10041435)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 実験的アレルギ-性神経炎 / 自己免疫 / 脱髄 / 免疫調整剤 |
研究概要 |
〔目的〕末梢神経髄鞘に対する自己免疫疾患で、脱髄性神経炎を起こすギラン・バレ-症候群の病態と治療法の解明を目的として、その動物モデルである実験的アレルギ-性神経炎(EAN)を用いて種々の免疫調整剤の効果とその作用機序について検討した。 〔方法・材料〕牛末梢ミエリンをフロインド完全アジュバンドと共に成熟雌ルイスラットに接種し、EANを作成した。用いた薬剤はT細胞の増殖反応を抑制するBactobolin、その誘導体で低毒性のActinobolin、病変形成に重要と考えられている蛋白分解酵素の阻害剤Foroxymithine,並びに自己免疫疾患の発症に連動して活性が上昇する酵素DAP-IIの阻害剤Dioctatin A、活性が低下するDAP-IVの阻害剤Diprotin A、血管透過性に関わるセロトニンの拮抗剤methysergideで、発症予防効果、並びに、発症後の治療効果に付き検討した。 〔結果〕BactobolinはEANの発症を抑制したが、治療効果は安全投与量内では認められなかった。Actinobolinは200mg/kgの大量投与により明らかな臨床所見の軽減がみられ、組織所見も軽度であった。Forxymithineは発症前投与により病変の軽減がみられたが、治療投与では100mg/kgの大量にても明らかな効果はみられなかった。Dioctatin Aは感作後より14日目までの連日投与にて15-17日目に発症したが、半数は軽度の尾の脱力を示したのみで開腹も速やかで、組織学的にも軸索変性は軽度であった。Diprotin Aは発症をむしろ早め、病変も高度であった。methysergideは2mg/kg感作後8-14日連日投与にては明らかな抑制効果はみられなかった。 〔考案〕Bactobolin,Actinobolin,Dioctatin A明らかなEAN抑制効果がみられたことは重要で、今後これらの薬剤の作用機序の解明に伴なって、更に効果的な薬剤の開発が期待される。
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