研究課題/領域番号 |
01570469
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上原 誉志夫 東京大学, 医学部(病)第2内科, 助手 (40184965)
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研究分担者 |
松岡 博昭 東京大学, 医学部(病)第2内科, 講師 (20111544)
永田 泰自 東京大学, 医学部(病)第2内科, 医員
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Dahl食塩感受性ラット / 血管平滑筋 / フォスフォリパ-ゼC / フォスフォリパ-ゼA2 / プロスタグランジン / 高血圧自然発症ラット / フォスファチジルイノシト-ル / 細胞分裂 |
研究概要 |
血管平滑筋壁におけるフォスフォリパ-ゼC(PLC)は数々の受容体からの刺激の伝達に重要な働きをなしている。本酵素の調節機構について検討することは、平滑筋細胞の機能を理解し高血圧の発症維持の成因を究明するうえで極めて意義のあることといえる。われわれは各種高血圧モデル動物を使用し、血管平滑筋におけるPLC活性について検討したところ、高血圧自然発症ラットではPLC活性が有意に高値を示し一方、食塩高血圧のモデルであるDahl食塩感受性(S)ラット及びDOCA食塩高血圧ラットでは本酵素活性が低値を示すことを見いだした。Dahl Sラット血管平滑筋培養細胞を作成し、PLC活性及びその調節機構について検討した。Dahl Sラットの血管平滑筋培養細胞ではPLC及びフォスフォリパ-ゼA2(PLA2)活性が低下しており、プロスタグランジン産生能にも異常が観察された。一方、カルシウムイオノフォアまたはブラジキンによる最大刺激時の細胞膜からのアラキドン酸遊離には異常がみられず、カルシウムに対する感受性の低下が示唆された。また、細胞分裂時にはG1休止期早期にPLC活性が最大値をとることを明らかにした。G1休止期早期の血管平滑筋培養細胞を用いてPLCの精製を試みた。等電点クロマトフォ-カシングによる分析ではpH5.3とpH7.2に二つの最大活性を認めた。pH7.2のピ-クに関して基質特異性を検討したところ、フォスファチジルイノシト-ルに対する親和性がフォスファチジルイノシト-ルニリン酸に対するより高いことを見いだした。今後は本PLCの精製をさらに進め、活性中心のアミノ酸配列を決定し、核酸プロ-ベの作成を行う予定である。
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