研究課題/領域番号 |
01570482
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
由井 芳樹 京都大学, 医学部, 助手 (20158330)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | プロスタサイクリン / 培養平滑筋細胞 / 動脈硬化 / コレステリルエステル |
研究概要 |
プロスタサイクリンは平滑筋細胞においてコレステリルエステル水解酵素の活性を上昇させて細胞内のコレステリルエステルを分解する作用を持っている。最近、我々はプロスタサイクリンの血中での半減期がHDLにより延長することを見出した。HDLは抗粥状動脈硬化作用を持つといわれているがそのメカニズムについては不明である。我々はHDLがプロスタサイクリンを安定化されることによってコレステリルエステルの分解を促進し抗粥状硬化作用を行なっている可能性について検討した。 プロスタサイクリンとHDLを培養細胞と共にインキュベ-ションした後酵素活性を測定するために酵素を抽出した。HDLは有意にプロスタイクリンによる酵素活性の上昇をさらに刺激していることが判明した。 このHDLの作用はプロスタサイクリンの非存在下ではみられなかった。また細胞内の上昇したcyclic AMPの濃度はHDLにより、より長く続いた。細胞内cychic AMPと水解酵素の活性はadenylate cyclaseの阻害剤である2′、5′-dideoxyadenosineで阻害された。これらのことからHDLはプロスタサイクリンの安定性を増強させることによってコレステリルエステル水解酵素の活性を強めていることが結論づけられた。
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