研究課題/領域番号 |
01570492
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
今泉 勉 九州大学, 医学部, 講師 (60148947)
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研究分担者 |
友池 仁暢 九州大学, 医学部, 講師 (90112333)
竹下 彰 九州大学, 医学部, 助教授 (30038814)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 心筋虚血 / 心筋梗塞 / 神経反射 / 心レセプタ- / ホワイトノイズ法 / フ-リエ変換 / 周波数解析 / 循環調節 |
研究概要 |
心筋虚血時(特に下壁)には、低血圧や徐脈をきたし易い。低血圧の原因は、心筋梗塞そのものによる心機能低下よりも神経反射によると考えられている。神経反射性に急激な末梢血管の拡張や心収縮力の低下がおこり、低血圧をきたす可能性がある。この機序を検討する為には、まず心臓神経の調節機序を知る必要がある。そこで本研究では心臓神経の調節機序をホワイトノイズ法を用いて検討し、腎交感神経活動調節と比較検討した。実験動物は猫(約3kg)を用いた。ケタラ-ルにて麻酔し、人工呼吸器にて呼吸を行った。心臓及び腎交感神経を剥離し、交感神経活動を記録した。血圧を変化させる為に、右大腿動脈からフォガティ-のカテを挿入し、下行大動脈に位置した。風船を間欠的に膨らませる事により、血圧をランダムに変化させた。血圧、腎及び心臓の交感神経活動を20分間記録し、フ-リエ交感した。血圧→腎及び血圧→心臓交感神経への伝達特性を求めた。〔結果〕血圧→腎と血圧→心臓交感神経への伝達特性は同様であった。即ち血圧の変化に対する腎及び心臓交感神経活動の変化(gain)は低周波領域では小さく、高周波領域で大きいという微分器様の特性を示した。これは通常我々が圧受容器反射でよく経験する現象、即ちゆっくりとした血圧の変化に対しては交感神経活動の変化は小さく、速い血圧の変化に対しては交感神経活動の変化は大きいという圧受容器反射の特性を表している。その他位相及び血圧→交感神経への関連度指数も同様であった。即ち圧受容器反射を介する腎及び心臓交感神経活動の制御は同様であった。この事は循環調節を考えていく上で非常に重要であると考える。
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