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サイクリックAMPによる特異的血管調節の分子生理学的機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 01570508
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 循環器内科学
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

上田 清悟  東京都老人総合研究所, 研究員 (00160169)

研究分担者 松下 哲  東京都老人総合研究所, 研究員
蔵本 築  東京都老人総合研究所, 研究員
研究期間 (年度) 1989 – 1990
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード内皮細胞 / サイクリックAMP / 細胞内カルシウム / Clイオン(クロ-ルイオン)
研究概要

血管内皮細胞は、血管障害の防禦とともに血管収縮を調節する重要な役割を有することが明らかにされている。このような内皮細胞の機能発現には、細胞内シグナルとしてCa^<2+>の上昇をイノシト-ルリン酸代謝物IP_3の増加が関与することが注目されている。これらのシグナルは、内皮細胞のPDGF,EDRFやその他様々な血管作動性物質を産生する。しかし私共は、最近cyclicAMP(cAMP)が内皮細胞の形態変化を特異的に引き起すことを見出した(Ueda,TAAP 1988).更にこの機序について、CI^-イオンが重要な役割をもつことを明らかにした(Ueda,Circ Res1990)。<方法>牛肺動脈より内皮細胞をコラゲナ-ゼにて遊離し、RPMI×ディウムにて培養した。細胞内Ca^<2+>は、単一細胞レベルで二波長340/380nmで励起し510nmで画像化し、これをargus100CAにて演算解析し、経時的に測定した。細胞内cAMPはRIA法にて定量した。<結果>牛内皮細胞は、中心に5〜10μmの核を有し、偏平で表面の平滑な細胞で、これにisoproterenolを添加すると、細胞質は核の方に退縮し、また放射状の細い突起を形成した。isoproterenolを除くとまたもとの形態に復した。細胞内CAMPは、内皮細胞の形態変化と平行して増加し用量依存性を示した。一方、細胞内Ca^<2+>は、上昇をみとめず、Caionophore A23187の添加にても内皮細胞の形態変化を生じなかった。Ca^<2+>チャンネル阻害薬も同様であった。しかし、Cl^-イオンの除去により、cAMPによる形態変化は完全に阻止された。<考察>以上より、cAMPは、内皮細胞の形態変化を引き起し、この機序として、Ca^<2+>ではなく、Cl^-イオンが特異的に調節した。従来より、内皮細胞の機能発現にCa^<2+>,IP_3が注目されていたが、cAMPは、全く新しい内皮細胞の機能を引き起こすことを示した。cAMPは、血管調節に重要な機能を果たしていることが示唆される。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ueda,S.: "Chloride efflux in cyclic AMPーinduced configurational change of boruine pulmonary artery endothelial cells." Circ Res. 66. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 上田清悟: "CyclicAMPによる血管内皮細胞の形態変化" 心臓. 21. S-253-55 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Ueda,S.: "ChclicAMPーinduced configurational change of vaswlar endothelial cells." Transactions of the Association of American physicians. 101. 297-301 (1988)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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