研究課題/領域番号 |
01570549
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
加藤 俊一 東海大学, 医学部, 助教授 (70096212)
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研究分担者 |
矢部 普正 東海大学, 医学部, 助手 (70220217)
矢部 みはる 東海大学, 医学部, 講師 (40172514)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 同種骨髄移植 / GVHD / アロ反応性 T細胞除去 / ガラクト-スオキシダ-ゼ / アロ反応性T細胞除去 / GVHD予防 / 特異的Tリンパ球除去 / リンパ球混合培養 |
研究概要 |
本研究は急性GVHDの発症機序の最初の段階において、同種抗原の認識を行なうTリンパ球のみを選択的に除去し、かつ他の抗原に対する反応性を保って骨髄移植におけるGVHDの特異的予防、さらには他の臓器移植における拒絶予防へと応用することを目的とした。すなわちレシピエントのリンパ球の表面抗原を認識するために接触しているドナ-のリンパ球を破壊し、抗原認識に関与しない細胞は非特異的細胞毒性から救済して、ドナ-リンパ球のレシピエント抗原に対する反応性のみを低下させうるかをマウスの系で検討した。 cytotoxic agentとして選択したガラクト-スオキシダ-ゼ(GO)は生体毒性が少なく、マウスリンパ球に対する細胞障害性を充分に発揮する過酸化水素を産生するが、これはカタラ-ゼによって阻害しうることから、細胞障害性の調節が可能であった。GOのリンパ球への標識はアビヂン、ビオチンを用いた間接法によって行ったが、この操作でGO標識BALB/Cマウスリンパ球はその抗原性に変化を受けないことが示された。BALD/Cマウス、C57BL/6マウスリンパ球をstimulator ecllとし、GO標識BALB/Cマウスリンパ球に基質等を加えて特異的Tリンパ球除去を行ったDBA/2マウスリンパ球をresponder cellとしたリンパ球混合培養では、処理後のDBA/2マウスリンパ球のBALB/Cマウスリンパ球に対する反応性は著しく低下したが、C57BL/6マウスリンパ球に対しては中等度の反応性を保持していた。しかしPHAに対する反応性をみると、処理後のDBA/2マウスリンパ球の幼若化反応は中等度の抑制を受け、非特異的細胞毒性を完全に防止することはできなかった。またヒトリンパ球はGOの産生する過酸化水素に対する安定性が高く、この実験系では充分な細胞障害性が得られなかった。今後細胞障害活性の増強、非特異的細胞障害性の予防法の検討が必要と考えられた。
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