研究課題/領域番号 |
01570555
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
杉本 健郎 関西医科大学, 医学部, 講師 (80140268)
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研究分担者 |
西田 直樹 関西医科大学, 医学部, 助手 (40180616)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | バルプロ酸ナトリウム / 肝毒性 / カルニチン / 高速液体クロマトグラフィ- |
研究概要 |
1.高速液体クロマトグラフィ-を用いて尿中短鎖アシルカルニチン(アセチルカルニチン、プロピオニルカルニコン)の分析方法を確立し、測定を行った。 (1):バルプロ酸(VPA)投与中の致死的肝障害例を経験し、経時的に尿の分析を行った。その結果、急性期にはケトン体はほとんど検出されないにもかかわらずアセチルカルニチンは著明に増加し、L-カルニチン投与後には減少した。これらの結果は現在投稿中である。(2):ラットにVPA、及びL-カルニチン併用投与した実験で、既にカルニチン代謝については報告したが、その時の尿検体を用いてアシルカルニチンの分析を行った。VPA単独投与ではアセチルカルニチンの増加を認めたが、L-カルニチン併用では対照と比較して有意差を認めなかった。この結果は1990年6月の日本小児神経学会で報告する。(3):小児期の正常値を確立するため、各年齢の検体を蓄積、測定中である。 2.臨床でのL-カルニチン投与経験:てんかんで重度脳障害をもち、栄養状態が不良のVPA投与患児、いわゆる肝障害発生の危険因子をもつ患児にL-カルニチンを300mg/日、分2で併用投与した。これらの患児の血清カルニチンをL-カルニチン投与前後で測定し遊離カルニチンの増加とアシル/遊離カルニチン比の低下を認めた。現在は13例投与中であり、経時的尿中分析を行っている。なお、その結果の一部は1989年10月の日本てんかん学会で報告した。 3.離乳期ラットにVPAを少量長期投与し、カルニチン代謝、肝ミトコンドリアの形態変化を検討した。結果少量でも低カルニチン血症、肝ミトコンドリアの腫大が生じた。Neuropediatricsに受理され、印刷中である。
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