研究課題/領域番号 |
01570590
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
御供 政紀 大阪大学, 医学部, 講師 (20028591)
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研究分担者 |
平吹 度夫 大阪大学, 医学部, 助手 (00189862)
三浦 尚 大阪大学, 医学部, 助手 (90116103)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 脳腫瘍 / 神経膠腫 / 化学療法 / Interventional Radiology / microcatheter / 動脈内治療法 |
研究概要 |
悪性脳腫瘍に対する超選択的動脈内注入化学療法の改良によって、治療効果の向上を目的とした。(1)カテ-テルの改良開発と頭蓋内動脈末梢へのカテ-テリゼ-ションの技術改良を試みた結果、ガイド・ワイヤ-の先端部分の柔軟性を改良し、前大脳動脈、中大脳動脈、後大脳動脈へのカテ-テル導入が容易で安全に施行できるようになった。カテ-テル本体の改良を試みているが、まだTrackerー18、インフュ-ジョン・カテ-テルを凌ぐまでに至っていない。(2)改良したガイド・ワイヤ-とTrackerのカテ-テルの組み合わせによる臨床応用を3例に行った。それぞれの症例において、目的血管の目的部位にカテ-テル先端を導入することがほぼ可能であったが、椎骨動脈経由の導入ではスム-ズに施行できないことがあった。(3)臨床例による抗腫瘍剤の選択的注入による直後の変化および腫瘍の変化をCT、MRI画像で追跡した。臨床例実施に際して、副作用はなく神経症状の悪化もなかった。またCT、MRIにおける治療直後の追跡でも浮腫や出血などは認められず、安全性が確かめられた。(4)臨床3例は平成2年2月末現在で各々6カ月、5カ月、3カ月、追跡されている。脳腫瘍再発放射線治療無効例2例のうち、1例では動脈内化学治療後、腫瘍、浮腫の減少改善を認めた。他の1例では改善はみられなかったが増悪傾向が抑制されていると判定された。もう1例の初回例は生検後、放射線治療開始と同時に動注化学療法を行ったが、著明な縮小を認めた。 さらにカテ-テルの改良を行うことによって、小さい腫瘍や動脈瘤、動静脈奇形の治療に応用することを考えている。
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