研究課題/領域番号 |
01570648
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 助手 (30200679)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 成長ホルモン / インスリン様成長因子 / 甲状腺ホルモン / 受容体 / フィ-ドバック |
研究概要 |
ホルモン分泌調節機構の一つとして負のフィ-ドバック機構の存在が知られているが、下垂体における成長ホルモン(GH)分泌に関してはインスリン様成長因子(IGF-1)がその因子として作用している。本年度は甲状腺ホルモンの下垂体IGF-1受容体発現調節に及ぼす影響をin vivoオ-トラシオグラフィ-の方法に従い検討した。12週令オスS-Dラットをコントロ-ル群と甲状腺摘出ラット群にわけさらに後者をT_4補充の有無で2群にわけた。^<125>I-IGF-1の摘出下垂体への結合率をコンピュ-タ-にて解析しIGF-1受容体のKd、Bmaxを算出した。〔結果〕正常ラット下垂体前葉の^<125>I-IGF-1結合は特異的に高く(Kd:1.2±0.2nM)、各群間におけるKd値の差は認めなかった。Scatchard解析の結果、甲状腺摘出ラット下垂体前葉におけるBmaxは著明に低下し(101±4fmol/ml vs 43±4fmol/ml、p<0.001)、さらにT_4補充ラット群では下垂体前葉Bmaxは正常に復した。他の組織におけるIGF-1受容体数の変化は甲状腺摘出又はT_4補充では観察されなかった。以上の結果から甲状腺ホルモンは特異的、選択的に下垂体前葉のIGF-1変容体数を調節し、IGF-1作用について下垂体前葉におけるその受容体レベルで影響を与えていることが示唆された。本年度の研究実績はin vivoにおける研究モデルを用いたが、、今後in vitroすなわち下垂体前葉細胞を用いてIGF-1受容体の発現調節機構を明らかにし、さらに遺伝子レベルにおける甲状腺ホルモン作用を明らかにする目的でIGF-1受容体遺伝子を用いた研究を開始する。すでに研究代表者は甲状腺細胞を用いても遺伝子レベルの研究をすすめており、ホルモン相互作用における研究を下垂体前葉レベルで行なう予定である。
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