研究課題/領域番号 |
01570670
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 園子 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (00013764)
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研究分担者 |
中村 三千男 東京大学医科学研究所, 助教授 (30091276)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | チトクロ-ムb558 / Bリンパ球 / 活性酸素(ス-パ-オキシド) / Flow cytometry / 慢性肉芽腫症 / NBT反応 / B系株化細胞 / surface IgM / ケミルミネッセンス / b型チトクロ-ム / リンパ球分化 / ス-パ-オキサイド |
研究概要 |
好中球、単球に代表される食細胞は活性酸素を産生し、侵入してきた細菌の排除にあたる。活性酸素の産生には、細胞膜に存在するチトクロ-ムb558(Cytb558)が重要な役目を担うと考えられている。我々は既に確立した好中球のCytb558に対する単クロ-ン抗体を用いて、免疫細胞化学的方法により、このCytb558が一部のヒト末梢血リンパ球上にも発現している事を見出した。そこで本研究では、まずリンパ球をそのSubsetに対する特異抗体と上記単クロ-ン抗体で二重標識し、Flow cytometry(FCM)で測定する事により、Cytb558を発現している細胞が、末梢血のT,B,NK細胞のいずれであるかを検討した。その結果、B細胞上にこのCytb558が発現されている事が明らかとなった。更に好中球でこのCytb558が欠けている慢性肉芽腫症患者のB細胞では欠けているかどうかを調べた処、慢性肉芽腫症患者のB細胞でも、好中球と同じく、このCytb558が存在しない事が判明した。又、骨髄細胞を用いて、この抗原の発現時期にSurfaceIgM(sIgM)の発現時期との関係を調べると、ほぼsIgMの消長と一致していることが明らかとなった。(Blood75,458,1990)。 更に、Cytb558の大鎖、小鎖の部分含成ペプチドに対する抗体をウサギで作成し、この抗体を用いて、精製したBリンパ球画分のwesterublotを行ない、大鎖、小鎖の存否を調べた。その結果、Bリンパ球にも好中球のCytb558と同様の分子量の大鎖(90K付近)、小鎖(23K)が存在する事が明らかとなった。B細胞はPMA刺激でNBT反応陽性であり、活性酸素の産生がある事を見出しているが、その量は好中球に比べて非常に少ない。今後、他の刺激剤も用いて、Bリンパ球における活性酸素の役割等についても検討していきたい。
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