研究課題/領域番号 |
01570688
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
工藤 二郎 九州大学, 医学部, 助手 (90148940)
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研究分担者 |
石橋 大海 九州大学, 医学部, 助手 (80127969)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ミトコンドリアND2遺伝子 / 白血病 / 多量発現遺伝子 / サイモシンβ_4遺伝子 / 分化 / 急性骨髄性白血病 |
研究概要 |
急性骨髄性白血病細胞株HL60よりつくられたcDNAライブラリ-を用いて約5000クロ-ンをスクリ-ニングし、白血病細胞に多量発現され、正常顆粒球に微量発現される数個の遺伝子を得た。これらクロ-ンの1つ、FD3Aの全核酸配列を決定し、この遺伝子がミトコンドリアNADH脱水酵素サブユニット2(ND2)遺伝子であることを確認した。また多数の白血病細胞で確かに急性骨髄性白血病の多量発現遺伝子であることを確認した。さらにこのND2遺伝子の正常ミトコンドリア遺伝子からの核酸配列の変異も数個確認できた。 ND2遺伝子のクロ-ニング及びシ-クエンシングに成功した後、HL60細胞を用いた種々の発現実験を行った。この結果ND2遺伝子はphorbol myristate acetate(PMA)やdimethylsulfoxide(DMSO)によるHL60細胞の分化誘導により発現が低下すること、またウシ胎児血清の除去によるS期細胞の減少と再添加によるS期細胞の増加の全経過中にその発現が殆ど変化しないことが明らかとなった。こことよりND2遺伝子は、より分化に関係した発現パタ-ンをとると考えられた。 さらに、代表者らによってクロ-ン化されたサイモシンβ_4遺伝子の発現をND2遺伝子の発現と比較するため骨髄性白血病細胞株HL60K562での発現を検討したが、この遺伝子はND2と異なり、未分化段階では発現が低く、分化途上で著明に発現の亢進する遺伝子であることを見出した。
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