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重症外科侵襲時のアミノ酸・蛋白代謝における消化管の重要性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570707
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 外科学一般
研究機関東京大学

研究代表者

斉藤 英昭 (斎藤 英昭)  東京大学, 医学部(病)・第1外科, 助手 (30134555)

研究分担者 福島 亮治  東京大学, 医学部(病)第1外科, 医員
研究期間 (年度) 1989 – 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードアミノ酸代謝 / 外科侵襲 / 術後代謝 / 腸 / 経腸栄養 / 栄養管理 / インタ-ロイキンー1 / 腫瘍壊死因子(TNF) / 腫瘍境死因子(TNF) / 経腸栄養法 / 蛋白アミノ酸代謝 / 腸・肝相関 / グルタミン / 敗血症 / IL-1
研究概要

従来は侵襲後のアミノ酸・蛋白代謝では末梢骨格筋から供給されるアミノ酸が肝臓でネルギ-産生や蛋白合成に利用されるというアミノ酸・蛋白の“末梢骨格筋一肝"経路が重要視されてきた。しかし、蛋白回転率の速い消化管組織は筋組織にくらべて急激なストレスに対してより適応性を有しており、消化管はストレス時にはその迅速かつ効率的な代謝特性を生かして、優れたアミノ酸・窒素の供給源となりうると考えられる。本研究では、重症外科侵襲生体でのアミノ酸・蛋白代謝への消化管の関与を明確にし、この消化管を中心とした代謝病態にもとずく治療法の開発を目的とした。
平成元年度の実績として(1)胃切除ラットでの術後の経腸栄養と経静脈栄養を比較し、術後に消化管組織の蛋白合成率が高いほど、肝臓の蛋白合成率は亢進し、かつ筋蛋白の崩壊が少いこと、(2)無麻酔・意識下開腹犬の術後には、腸管からのアミノ酸の放出と肝臓での摂取の亢進が認められたが判明した。
平成2年度には、外科侵襲のメヂエ-タとして注目されているILー1とTNFの腸管のアミノ酸代謝に及ぼす影響を、無麻酔・意識下犬で検討した。ILー1とTNFはそれぞれ単独で5μg/kg/時を持続的に2時間にわたって静脈内に投与した。その結果、ILー1投与では腹腔領域の血流量は増加し、また腸管でのグルタミン摂取の増加、アラニン放出の増加が認められた。これに対し、TNF投与では逆に腹腔領域の血流量を減少させ、また腸管での各アミノ酸の有意な変動はみられなかった。このことから、外科侵襲時のメジエ-タであるサイトカインでも同量の投与では、TNFではなく、ILー1が腸管のアミノ酸・蛋白代謝を活発化することが明らかとなった。
以上の成績から、重症外科侵襲時には腸管はアミノ酸・蛋白代謝において重要な役割を演じていることが明かとなった。本研究で得られた成果は今後の重症外科侵襲生体での新しい栄養管理法の開発におおいに役立つと考えられる。

報告書

(3件)
  • 1990 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (18件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (18件)

  • [文献書誌] 斉藤 英昭: "術前・術後の栄養管理" 基礎老化研究. 14(1). 51-55 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 福島 亮治ほか: "ILー1の全身及び腹腔領域の血行動態に及ぼす影響ー開腹術後意識下犬におけるhynerceynauie Skede" 医学のあゆみ. 154(4). 261-262 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 斉藤 英昭ほか: "術後生体反応における肝アミノ酸・蛋白代謝の役割" 日本外科学会雑誌. 91(9). 1182-1185 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] R.Fukushima他: "Different roles of ILー1 and TNF on howo dynamic and heterogan Amino Acids metabolism" Am.J.phynol.

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T.Hiramatsu他: "The Beneficscel effects of euteuel nutitrn on protein metabolism inwnity in rats." Ann.Sung.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 斉藤 英昭: "外科栄養・代謝管理ハンドブック" 中外医学社, 234 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiramatu Takeyuki, Hideaki Saito et al: "The beneficial effects of enteral nutrition on protein metabolism, immunity, and endocrine function in gastrectomized rats" Ann Surg on submission.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ryouji Fukushima, Hideaki Saito et al: "Different roles of IL-1 and TNF on hemodynamics and interorgan amino acids metabolism in awake dogs." Am J Physiol on submission.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 斎藤 英昭: "術前・術後の栄養管理" 基礎老化研究. 14(1). 51-55 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 福島 亮治 ほか: "ILー1の全身及び腹腔領域の血行動態に及ぼす影響ー開腹術後意識下犬におけるhyperdynamic Shure" 医学のあゆみ. 154(4). 261-262 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 斎藤 英昭 ほか: "術後生体反応における肝アミノ酸蛋白代謝の役割" 日本外科学会雑誌. 91(9). 1182-1185 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] R.Fukushima 他: "Different roles of ILー1 and TNF on homodynamic cud tnterogm Amino Acids mofabolion" Am.J.pbiyniol.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] T.Hiramatsu他: "The Beneficscel effects of eutuvel nutrition on protean mebolism immnshy in rats." Ann.Sung.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 斎藤 英昭: "外科栄養・代謝管理ハンドブック" 中外医学社, 234 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 斉藤英昭,他: "外科における経静脈栄養法と経腸栄養法" 外科. 51(1). 24-31 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 平松毅幸: "外科手術後の蛋白代謝、免疫能、内分泌反応におよぼす栄養投与経路の影響" 日本消化器外科学会雑誌.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 福島亮治,他: "IL-1の全身および腹腔領域の血行状態に及ぼす影響,開腹術後意識下犬におけるhyperdynamic stateの惹起" 医学のあゆみ.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 平松毅幸,他: "安定期における経腸及び経静脈栄養法の動的アミノ酸蛋白代謝に及ぼす影響" 日本静脈.経腸栄養研究会雑誌. 4(1). 222-228 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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