研究課題/領域番号 |
01570738
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
林 春幸 (1990) 千葉大学, 医学部, 助手 (00218588)
田畑 陽一郎 (1989) 千葉大学, 医学部, 助手 (30163653)
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研究分担者 |
田畑 陽一郎 千葉大学, 医学部, 助手 (30163653)
平良 眞規 千葉大学, 医学部, 助手 (60150083)
林 春幸 千葉大学, 医学部, 助手 (00218588)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ハイブリッド型人工肝 / 肝特異遺伝子 / cーmyc / 初代培養肝細胞 / 遺伝子発現 / 肝細胞 / 再生肝 / 肝機能 / c-myc |
研究概要 |
ハイブリッド型人工肝を作成する上で、肝機能が良好に維持されている培養細胞系を確立することが必須である。従来培養細胞の肝機能は、培養期間の延長にともなって低下することが知られていた。この肝機能低下の原因のひとつとして、肝機能を維持するために必要な蛋白合成を指令する遺伝子(以下肝特異遺伝子)の発現抑制が考えられる。そこで肝特異遺伝子として、ラルブミン遺伝子および尽素合成の律速酵素であるオルニチントランスカルバミラ-ゼ遺伝子を選択し、肝細胞の分離培養にともなうこれら遺伝子の発現変化を検討した。その結果肝特異遺伝子の発現は、培養開始後6時間で減少し始め、24時間後に日著明に抑制されていた。そこで、培養初期に認められる肝特異遺伝子の発現抑制を、肝細胞の脱分化としての観点からとらえ、増殖関連遺伝子の発現との関連から解析した。そと結果すべての増殖関連遺伝子で、培養開始後24時間以内に発現増大していることが明らかとなった。その中で、特にcーmycの発現増大につきさらに解析したところ、この変化は培養系に特別な増殖刺激物質を添加しなくても惹起され、高レベルに維持されることが、明らかとなった。この原因を細胞内の増殖シグナル伝達の面から解析したところ、培養細胞においてはphosphatidylinositol代謝回転から、細胞内の遊離カルシウムの上昇に至るシグナル伝達系が活性化しており、これがcーmycの発現増大を維持している可能性が示唆された。今後分離培養にともなう増殖機転の原因をさらに解析していくことが、肝特異遺伝子の発現を高レベルに維持する培養系の確立に重要と思われた。
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