研究課題/領域番号 |
01570745
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
岩間 毅夫 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (70114741)
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研究分担者 |
三島 好雄 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00010158)
福成 博幸 東京医科歯科大学, 医学部, 医員
家城 和男 東京医科歯科大学, 医学部, 医員
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | オルニチン脱炭酸酵素 / ヘテロ接合性消失 / 大腸腺腫 / 大腸癌 / P53 / 大腸腺腫症 / ポリ-プ / オルニチン脱炭素酵素活性値 / ヒト大腸癌 |
研究概要 |
1)DMH投与ラット大腸粘膜オルニチン脱炭酸酵素(ODC)活性値の経時的、部位的特性を検討し、肛門側では活性値上昇はより低く、口側では大きかった。DMHによる腫瘍が認められる以前(12週)より上昇傾向を認めた(P<0.05)。 2)臨床的検討:一般大腸癌症例について、イ)腫瘍部位、ロ)肉眼的正常部粘膜について検討したところ、肉眼的正常部位のODC活性値は186±142(Pmol/h/mg・protein)であったのに対し、癌部位では397±740(P<0.01)と癌で高値であった。しかし癌そのものについては、進行度、転移の有無、について癌の血行状態、切除時間のちがいのためかばらつきが大きかった。正常部位の活性は高齢者において低値を示した。 3)ポリ-プについては、腺腫に於て307.2から1780.0までと癌と同等の高値を示した。したがってODC活性は代謝のさかんな腺腫、癌とも高く、正常粘膜が腫瘍化する指標とはなり得るが、腺腫から癌への指標とはなり得ないことが判明した。 4)大腸腺腫症のポリ-プ及び癌について対立遺伝子のヘテロ接合性消失の検討を行ったところ、大腸腺腫に於ては5g(大腸腺腫症主遺伝子の近く)の欠失は12%、17P(P53遺伝子)の欠失は8%、22gの欠失は2%と低率だったのにくらべ、大腸腺腫症の大腸癌では5gは38%、17pは57%、22gは35%と明らかに高値を示した。また、進行度と相関する可能性を認めた。 5)P53の免疫染色については、大腸腺腫症の腺腫は染色されなかった。突然変異については、3個のうち2個に認めた。 大腸腺腫の癌化の予知については、ODC活性は正常粘膜で測定すると有用であり、P53は腺腫で測定すると有用な可能性がある。
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