研究分担者 |
戸田 和則 札幌医科大学, 医学部, 助手
奥 雅志 札幌医科大学, 医学部, 助手 (50145596)
小林 謙二 札幌医科大学, 医学部, 講師 (30153604)
平間 敏憲 札幌医科大学, 医学部, 助手 (90145582)
平間 俊憲 札幌医科大学, 医学部, 助手
山田 毅 札幌医科大学, 医学部, 助手
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研究概要 |
A.IN VITRO実験系での検討 I.ラットを用いた肝実質細胞(PC)ー非実質細胞(NPC)相関 エンドトキシン(ET)投与後早期におけるPC障害発生機序を明らかにする目的で,分離PC・NPCを用いた実験を行い,以下の結果を得た。 (1)PCをNPC・ETとともに培養するか,PCをNPC・ET反応により得た培養上清で培養すると,PCリソソ-ムあるいはATPase酵素活性は有意に上昇した。PC障害因子放出の可能性が示唆された。 (2)ラットにLD100/24時間のETを投与した後の血清を用いたPCの培養でPC酵素活性は上昇した。血中にPC障害因子存在の可能性が示唆された。 (3)NPCとETの反応上清中に放出されると考えるPC障害因子の作用は,加熱により失われることから蛋白性物質と推定された。 以上の実験結果から,ET血症早期におけるPC障害発生には,NPCとETとの反応の結果生じるPC障域因子の関与が強く示唆された。 II.C3H/HeNおよびC3H/HeJマウスを用いたPCーNPC相関 (1)両マウスPCをそれぞれC3H/HeNマウスNPCと混合培養した場合,PCの ^3Hーロイシン取り込みは,ETを添加することにより低下した。 (2)C3H/HeNマウスのNPCにETを添加して得た上清で両マウスPCを培養すると,(1)の結果と同様にPCの ^3Hーロイシン取り込みに低下を生じた。 B.IN VIVO実験系での検討 ラットを用いた系で分離したNPCとETの反応により生じた上清をフットの門脈内注入により,胆汁うっ滞,肝細胞障害を発生しえた。したがってETとNPCのincubationの結果,胆汁うっ滞因子,肝細胞障害因子の発生が推察された。
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