研究課題/領域番号 |
01570784
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
門田 康正 徳島大学, 医学部, 教授 (60028628)
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研究分担者 |
原内 大作 徳島大学, 医学部附属病院, 医員
木村 秀 徳島大学, 医学部, 助手 (20186323)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 胸腺 / 胸腺腫 / リンパ球培養 / 表面マ-カ- / LAK活性 / NK活性 |
研究概要 |
〈目的〉同一症例の末梢血・正常胸腺・胸腺腫より得られたリンパ球をIL-2存在下に3日間〜5週間の培養し各々のリンパ球のsurface markerならびにLAK活性・NK活性の変化について検討した。 〈症例〉男性4例、女性4例。年齢は29〜73歳。lymphocyte predominant type 5例、epithelial cell type 3例。 〈結果〉3日間培養にて2例はLAK活性・NK活性共に末梢血リンパ球>正常胸腺リンパ球>胸腺腫リンパ球であった。しかし、他の症例では正常胸腺リンパ球に比して末梢血リンパ球・胸腺腫リンパ球が高い活性を示した。1〜5週間培養にて胸腺腫リンパ球は末梢血リンパ球よりも高いLAK活性を維持した。NK活性は末梢血リンパ球も胸腺腫リンパ球も同程度の高値を維持した。正常胸腺リンパ球は長期培養が困難であった。surface markerは全症例とも胸腺腫リンパ球のCD8陽性細胞の増加とCD4陽性細胞の減少が著明であった。CD16・LEU7・IL-2 receptorにはあまり変化を認めなかった。各リンパ球の細胞数は培養期間が長くなると減少したが胸腺腫リンパ球が末梢血リンパ球、正常胸腺リンパ球に比してやや長期にわたって培養することができた。 〈まとめ〉3日間培養では胸腺腫リンパ球がLAK活性・NK活性を示さない症例が認められた。しかし、1週間以上の培養では全症例に胸腺腫リンパ球の高いLAK活性・NK活性を認めることができた。培養に伴うsurface markerの変化ではCD8陽性細胞の増加、CD4陽性細胞の減少が認められた。これより、胸腺腫リンパ球はIL-2存在下で培養することによりLAK活性・NK活性を獲得し、その活性を獲得できうる胸腺腫リンパ球はCD8陽性であることが示唆された。
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