研究課題/領域番号 |
01570788
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
宮内 好正 熊本大学, 医学部, 教授 (00009458)
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研究分担者 |
金子 泰史 熊本大学, 医学部, 助手 (40194922)
後藤 平明 熊本大学, 医学部, 助手 (50136727)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | Erythropoietin / 自己血輸血 / 体外循環 / 心臓外科 / 冠動脈バイパス |
研究概要 |
保存自己血輸血法を用いた心臓手術における無輸血手術達成率は自己血貯血量に左右される。待期的心臓手術患者を対象としてヒト造血ホルモン(recombinant human erythropoietin:EPO)の自己血貯血量増加効果について研究した。 〔対象と方法〕待期的心臓手術患者18例を対象として以下の二群に分けた。I群(9例):術前にEPOを1日100U/kgの投与量で週3回、通算3週間静脈投与しつつ自己血採取を行った群。II群(9例):術前にEPOの投与は行わず、3〜4週かけて自己血採取を施行した群。 両群で年令、性、原疾患を対応させた。両群間で入院時の末梢血液像には有意の差はなかった。各群において自己血貯血量、貯血に伴うHt値の変化について対比検討した。 〔結果〕1.平均保存自己血貯血量ならびに1000ml以上の自己血貯血達成率はI群において有意に多かった。(P<0.01)。 2.自己血貯血に伴うHt値の変化は両群で有意の差がなかった。 3.I群の2症例では、貯血にかかわらず、むしろHt値は上昇した。 4.入院時フェリチン値と1000ml以上の貯血達成率との相関傾向がみられた。 〔結論〕recombinant human erythropoietinを投与することで保存自己血の増加が可能であり、しかもこれに伴う貧血の進行が抑制されたことから、本剤の使用が心臓外科における無輸血手術の達成の目的で極めて有用であることが、新しい知見として得られた。
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