研究課題/領域番号 |
01570808
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉本 侃 大阪大学, 医学部, 教授 (10028342)
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研究分担者 |
鍬方 安行 大阪大学, 医学部, 医員
八幡 孝平 大阪大学, 医学部, 医員
木下 順弘 大阪大学, 医学部, 助手 (30195341)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 脳死 / 抗利尿ホルモン / インシュリン / 視床下部ホルモン / 脊髄反射 / 剖検 / 脳死判定 / CRH / GRH / LHーRH |
研究概要 |
抗利尿ホルモンとカテコラミンにより長期間維持した脳死例において、脳死判定基準を満たしていたが、(1)脳死後数日以上経過しても視床下部ホルモンが高頻度に検出される(2)疼痛刺激などに対する体動や異常な自発運動が起こると言う二つの重大な事実が認められた。これらは脳死の「全脳の機能の不可逆的停止」という定義に矛盾する可能性がある。本研究の目的は、以上の二つの事実の真相を明らかにすることである。 【結果(1)】視床下部ホルモン(CRH、GRH、LHーRH)は、殆ど全症例で最長17日目まで検出された。しかし、脳死後1週間では脳は融解壊死に陥っており、その由来は視床下部以外である可能性が強い。また、インスリンによるCRH、ACTH、cortisol、GRH分泌刺激試験では何れも無反応であり、分泌刺激に対する視床下部反応が認められないことが明かとなった。更に、内因性ADHは、脳死直後から急激に減少し、血清浸透圧が異常高値となっても増加しなかった。従って、脳死後は視床下部でのADHの産生及び、中枢からの分泌指令が途絶することが明かとなった。【結度(2)】脊髄反射は、脳死直後に一時的に減弱し、再び頻繁に観察されることが明かとなった。ことに、脳死後5ー10日頃には複雑な脊髄反射も高率に観察された。剖検所見では、上位頚髄より下行性に壊死を認めたが、これらの反射は残存した脊髄に由来すると考えられた。また、頸部前屈により、血圧の著明な上昇と頻脈という自律神経反射が起こることを見いだした。この反射は、脳死以外では見られず、上位胸髄壊死の症例にも見られ、交感神経遮断薬により抑制されること等から、脳死に特有で、交感神経節より末梢での自律神経反射であると考えられた。更に、正中神経刺激によるSEPでは上位頚髄由来のN13頂点が、脳死当日より経日的に減弱し、7ー10日後には消失した。従って、脊髄壊死は上位頚髄で脳死後2ー3日の間に、それより下位では7ー10日後に起こると結論できた。
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