研究課題/領域番号 |
01570841
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
小原 昇 札幌医科大学, 医学部, 助手 (90160936)
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研究分担者 |
山内 一功 札幌医科大学, 衛生短期大学部, 助教授 (70128536)
佐々木 鉄人 札幌医科大学, 医学部, 講師 (70001881)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 人工膝関節 / 後十字靭帯 / 人工膝関節置換術 |
研究概要 |
人工膝関節置換術における後十字靭帯温存の意義については、現在も議論の集中するところである。そこで人工膝関節置換術の際に温存した後十字靭帯の状態を実験的、実際の患者について検討した。 1.In vitroでの後十字靭帯の伸びの変化:更に1膝を追加した。 2.金属ボールを人工膝関節置換術の手術の際に、後十字靭帯の起始部と停止部に取りつけた。施行例は4膝を追加して、18膝となった。結果は前年度に報告した結果とほぼ同様であった。 3.平成2年度に術中に後十字靭帯の状態を観察した14膝について、術後1年経過時の評価を行った。使用機種は全例PCA人工膝関節であった。 (1)膝機能評価:日整会膝判定基準(100点満点)では術前平均41.0点から術後平均77.8点に改善した。日常生活動作で後十字靭帯の機能と関連があると思われる椅子からの立ち上がり、階段昇降時の膝の不安定感を術後訴える例はなかった。可動域は術前伸展は平均-14.6度、屈曲は平均110.2度から術後には伸展は平均-4.4度、屈曲は平均110.2度になった。可動域に関しては、後十字靭帯を切除する機種の今までの報告と比較して差はなかった。臨床検査では、術後には後方引出しテストは、陰性:12膝、弱陽性:2膝、陽性:0膝であった。日常生活動作、臨床検査からは後十字靭帯は臨床的に機能していると考えられた。 (2)X線学的検討:大腿骨コンポーネントのロールバックの状態を観察した(n:6)。方法はシネラジオグラムを用いて、荷重した状態で行った。全例、膝屈曲角度を増すと、大腿骨コンポーネントのロールバックを示していた。X線学的検討でも後十字靭帯が機能していることが確認できた。 以上より、温存した後十字靭帯は、膝の機能に関与していることが推察された。
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