研究課題/領域番号 |
01570861
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
天方 義邦 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20028567)
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研究分担者 |
絹川 裕史 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00177883)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 分離肝細胞 / 免疫組織化学 / GOT / ハロセン |
研究概要 |
(方法)タンパク分解酵素灌流法により、8〜10週令のWistar系雄性ラットから分離肝細胞を得た。細胞数を20万個/mlに調整し、0.5%、0.75%、1%、2%、3%、5%の血中濃度に相当するハロセンを添加した。分離肝細胞を固定、寒天に包埋、クリオスタットあるいはビブラト-ム切片とし、ミトコンドリア型(m)または細胞膜質型(S)ーGOT抗血清を用いて免疫組織化学的染色を施した。 (結果)分離肝細胞における2種類のGOTアイソザイムの免疫陽性度と微細構造は、ハロセンの濃度が0.75%濃度以下の低濃度と1%濃度以上の高濃度では大きな違いがみられた。対照群のmーGOT免疫反応産物はミトコンドリアに限局しており、細胞によって質的、量的な違いがみられた。低濃度ハロセンですでに酸素逸脱が生じ、強陽性細胞は著明に減少した。ミトコンドリアは種々の形態変化を示したが、これらの変化と酸素逸脱は完全には一致しなかった。また、その反面で弱陽性細胞が著しく増加したが、陰性細胞はあまり変化しなかった。高濃度ハロセンでは、全体に酸素逸脱が激しくなるとともにミトコンドリアの形態変化も著しくなった。1%から3%濃度ではミトコンドリア膜の剥離や基質密度の上昇などの変化がみられ、強陽性細胞が著明に減少し、陰性細胞がゆるやかに増加した。5%濃度ではミトコンドリアの変化が極度に強くなり、陰性細胞が6割り以上を占めた。対照群のSーGOT免疫反応産物はほとんど全ての細胞にみられたが、細胞質における分布は一様ではなかった。低濃度ハロセンですでに細胞質から多くの酵素逸脱を認め、強陽性細胞は激減し、中陽性細胞は約半減し、弱陽性細胞は著しく増加した。しかし陰性細胞にはあまり変化がなかった。細胞質の変化として粗面および滑面小胞体の拡大を認めた。高濃度ハロセンでは強陽性細胞は消失し、陰性細胞が著明に増加した。
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