研究課題/領域番号 |
01570897
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
塚本 泰司 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (50112454)
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研究分担者 |
山崎 清仁 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40191259)
宮尾 則臣 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40200125)
梅原 次男 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90160324)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | マウス腎腺癌 / 高転移株 / in vitro浸潤能 / Type IV collagen分解能 / 成長因子 / 肺転移抑制 / サイトカイン / マウス賢腺癌 / 転移株 / 臓器親和性 / Type IV collagenolysis / 腎細胞癌 / in vitro invasion assay / collagenase type IV / 可継代株 / 転移モデル / TGF-β |
研究概要 |
Streptozotocin化学発癌で得られた腎腺癌を静脈内あるいは脾内注射することでそれぞれ高肺転移株あるいは高肝転移株を選別できた。これらの株の特性を検討するとin vitro浸潤能は肺あるいは肺の高転移株程高く、in vitro浸潤能とin vivo転移能とが比例する結果となっていた。このように実験的に選別した高転移株の性状をさらに検索したところ、肺高転移株では皮下移植した際に形成される自然発生による肺転移結節数が原腫瘍よりも多く、通常の自然発生肺転移株と共通した性格を持っていることがわかった。さらに、高転移株の転移臓器親和性をみたところ肺転移株は原腫瘍あるいは肝転移株より肺転移の頻度が高く、肺転移株が臓器親和性を有する結果が得られた。 マウス腎腺癌での結果を踏まえたヒト腎細胞のin vitro浸潤能を検討したが、同一症例の転移巣から得られた転移巣由来株は原発単由来株よりもin vitro浸潤能が高かった。したがって、マウス腎腺癌での結果はヒトでも当てはまる可能性が示唆された。このin vitro浸潤能の機序を検討してみると、in vitro浸潤能の程度が細胞外基質であるtype IV collagenを分解する能力と良く相関した。したがって、in vitro浸潤能は癌細胞のtype IV collagen分解能、さらにはmetalloproteinaseの分泌と関連していると考えられた。ヒト腎細胞癌の培養株は全体としては、EGFによりその浸潤が促進され、逆にTGFーβ_1により抑制された。これらの結果はtype IV collagen分解能の程度ときわめてよく合致した。このことから、EGFあるいはTGFーβ_1のin vitro浸潤能への影響はそれらの成長因子のtype IV collagen分解能に対する作用により発揮されると思われた。この結果は、これらの成長因子がin vivoにおいても同様な作用を示す可能性を意味している。 サイトカインはあるいはLAK療法による肺転移抑制効果を検討したが、IFNーγ、ILー2およびLAK療法に転移抑制効果のあることがわかった。
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