研究課題/領域番号 |
01570931
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
関場 香 岡山大学, 医学部, 教授 (90033042)
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研究分担者 |
佐能 孝 岡山大学, 医学部・附属病院, 医員
中桐 善康 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (40136007)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 子宮頚癌 / 術前化学療法 / 昇圧動注 / 血流遮断下動注 / EGF receptor / CDDP / 広汎子宮全摘術 / アンギオテンシンII / 子宮頸癌 / 動注化学療法 / シスプラチン / 子宮頸癌広汎手術症例 / シスブラチン / EGFレセブタ- / 子宮頚癌広汎手術症例 |
研究概要 |
子宮頚部扁平上皮癌II_b期で広汎子宮全摘術症例に対しCDDP血流遮断下昇圧術前動注化学療法を行った。方法はウエッジバルーンカテーテルを用い上殿動脈分岐部からバルーンを膨らませ血流遮断下の亜選択的動注法とし、各々の側にCDDP50mg/m^2とAT-II40μgの半量ずつを約10分間で混注した。投与間隔は3週間で2回行い、2回投与後3週目に広汎子宮全摘術を施行し、その有用性並びに副作用について詳細な検討を行った。CDDP投与後の摘出組織内Pt濃度からみた血流遮断下昇圧動注化学療法の有用性ではAT-IIの昇圧術前動注症例でも高いPt濃度が得られたが、さらに血流遮断下に昇圧を加えるとさらに高い腫瘍組織内Pt濃度が得られた。血流遮断下術前昇圧動流化学療法による一次効果ではコルボスコープの観察で病巣の経時的縮小化および組織学的効果を認め、さらに全症例の19%で摘出頚部においてViable cellを全く認めなくなるという良好な一次効果が得られた。またhistorical controlとの比較において術後摘出物における病理組織学的検討で子宮外浸潤率が有意に低かった。としてリンパ節転移率は対照群との間に明らかな差はないが低い傾向が認められ、しかも転移リンパ節において組織学的効果も認められた。血流遮断下術前昇圧動注化学療法施行例の治療の個別化を行なう場合の一つの因子として抗腫瘍効果の感覚性は重要でありEGF receptorについて検討した。血流遮断下術前昇圧動注化学療法の抗腫瘍効果という点では、EGF receptor量が少ない方が腫瘍縮小率が良いことが判明した。血流遮断下術前昇圧動流化学療法の副作用についてみると、問題となる副作用もなく、少なくとも局所の一次効果はもちろん、再発の原因となるmicrometastasisに対する有効性も考えられる。
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