研究課題/領域番号 |
01570938
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
沖 利貴 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (30107867)
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研究分担者 |
大塚 博文 鹿児島大学, 医学部, 研究生
吉永 光裕 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (00221672)
川上 清 (上川 清) 鹿児島大学, 医学部附属病院, 講師 (50152921)
園田 俊郎 鹿児島大学, 医学部, 教授 (40036463)
永田 行博 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30038806)
飯尾 一登 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (00202804)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | HTLVーI母児感染 / 児栄養法 / 母乳摂取期間 / PCR法 / 非母乳性感染 / HTLVー1母児感染 / HTLVー1キャリア妊婦 / HTLV-1母児感染 / HTLV-1キャリア妊婦 |
研究概要 |
今回われわれは南九州地域において、3年間におよぶHTLVーI母児感染サ-ベイランスを行ない、以下のような成績を得た。 1.Prospective調査 この期間にHTLVーI抗体スクリ-ニングを受けた妊婦数は17,873名で、最終的に967名がキャリアと確定された。キャリア妊婦より出生しフォロ-アップ中の児の総数は701名で、1年以上経過している症例は、人工栄養哺育児196名、母乳哺育児35名で、そのうち30名が母乳摂取期間が平均2.5カ月の短期母乳哺育児である。抗体陽転率は人工栄養哺育児では6.6%(13/196)、母乳哺育児では11.4%(4/35)であった。さらに短期母乳哺育児の抗体陽転率は6.7%(2/30)で、長期母乳哺育児での抗体陽転率40.2%(2/5)に比べて低い傾向にあった。また人工栄養哺育児でも抗体陽転したことは、非母乳性HTLVーI感染が存在することを示唆している。さらに、短期母乳哺育児の抗体陽転率6.7%と人工栄養哺育児の抗体陽転率6.6%には差がみられず、両者の感染リストはあまり変わらない可能性が考えられる。 2.Retrospective調査 Prospective調査での出生児の同胞で、2歳以上の203例を対象とした。全員母乳栄養で、輸血歴、手術歴はなかった。母乳摂取期間を3カ月おきに区切ってみると、生後6カ月を境として感染率に明らかな差がみられたことにより、母乳摂取期間を6カ月以下と7カ月以上の2群に分けて検討した。すなわち6カ月までの短期母乳哺育児の抗体陽転率は4.5%(3/67)であり、7カ月以上の長期母乳哺育児の14.0%(19/136)に比べて有意に低かった 以上のサ-ベイランス結果から、短期間の母乳哺育は経母乳HTLVーI母乳感染のリスクを減らす可能性が示唆された。
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