研究課題/領域番号 |
01570968
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
塩野 貴 東北大学, 医学部, 助教授 (20133978)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 脳回転状脈絡綱膜萎縮症 / オルニチン・アミノトランスフェラ-ゼ / 点突然変異 / プロセシング異常 / 免疫組織化学 / ヒト綱膜 / 脳回転状脈絡網膜萎縮症 / ヒト網膜 / オルニチン代謝 |
研究概要 |
脳回転状脈絡綱膜萎縮症患者線維芽細胞を用い、本疾患の欠損酵素であるオルニチン・アミノトランスフェ-ラ-ゼ(以下OAT)の遺伝子異常を分子生物学的手法を用い解析した。まずヒトOATcDNAを分離し、その塩基配例を決定した。これをプロ-ブとして用い、患者DNAおよびRNAをサザン・ブロット法、ノ-ザンブロット法にて分析した。その結果、一例において、構造遺伝子の比較的大きな部分欠損が認められた。しかし、残りの例では正常と比較して差を認めることができず、点突然変異などの微細な遺伝子異常による酵素活性の低下の可能性が示された。このため次に、患者より異常OATcDNAを分離して、その塩基配例を決定してみたところ、コドン319のCAT(ヒスチジン)がTAT(チロシン)に変っている点突然変異が認められた。またこの点突然変異がOAT酵素の発現にどのような変化をもたらすかを検討したところ、転写と翻訳は正常に行われていたが、翻訳されたOAT蛋白質がミトコンドリア内に運ばれ成熟する過程が正常に働かず、酵素活性が発現しないことが判明した。さらにPCR法を用いコドン326(アスパラギンガリジンに変化)の点突然変異など他の点突然変異を明らかにしており、その機能異常を解析中である。 また一方において免疫組織学的手法を用いてOATの正常眼における局在を検討した。抵体はヒトOATを精製し、ウザギを免疫作製した。これを用いてABC法にてOATの局在を検討した。その結果、綱膜では神経節細胞、一部のアマクリン細胞に反応が強く認められ、これら細胞におけるOATの重要性が示された。
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