研究課題/領域番号 |
01571026
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 奥羽大学 |
研究代表者 |
小玉 博明 奥羽大学, 歯学部, 講師 (20118376)
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研究分担者 |
窪田 道男 奥羽大学, 歯学部, 講師 (30161681)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 破骨細胞 / 突然変異マウス / 造血因子 / 間質細胞 / 骨吸収促進因子 / コロニ- |
研究概要 |
初めに、破骨細胞の分化の研究のためのコロニ-形成法を確立した。破骨細胞の分化支持機構には、造血因子と骨または骨髄の間質細胞の2種類があり、さらにCa調節ホルモン等の骨吸収促進因子が必要である。造血因子を用いた培養系では、造血因子を含むコラ-ゲン培地にマウス骨髄細胞を懸濁して植え込み、コラ-ゲンをゲル化させた後に培養し、翌日1_0,25(OH)_2D_3を添加し、コロニ-を形成させた。間質細胞としては、細胞間接触によって造血幹細胞の増殖を支持する能力を持つMC3T3-G2/PA6(PA6)細胞を用いた。PA6細胞を培養した35-mm dishを用意して、氷上に置き、骨髄細胞を1_0,25(OH)_2D_3を含むコラ-ゲン培地に懸濁して、PA6細胞の上に注ぎ込み、30分間放置して骨髄細胞が沈んでPA6細胞に接触するようにした。その後、室温に移してコラ-ゲンをゲル化させてから培養し、コロニ-を形成させた。破骨細胞の同定は酒石酸耐性酸性フォスファタ-ゼ(TRACP)の染色によって行なった。TRACP陽性細胞のみからなる小さなコロニ-、TRACP陽性細胞と陰性細胞の両方を含むコロニ-、およびTRACP陰性細胞のみからなるコロニ-が形成された。TRACP陰性細胞のほとんどはマクスファ-ジであった。opマウスには破骨細胞がほとんど無いが、血球系細胞以外の細胞に欠陥があると言われているので、PA6細胞の代わりにopマウスの間質細胞を用いる実験を試みた。しかし、脾臓からも頭蓋冠からも十分な数の細胞を得ることが出来なかったので、現在細胞株を樹立しており、それとPA6細胞を比較する予定である。ocマウスでは血球系細胞に欠陥があり、小さな破骨細胞が多数見られる。そこで、ocマウスの脾臓細胞をPA6細胞と共培養したが、in vivoで見られるような正常マウスとの明確な差は見られなかった。現在、正常とoc由来の破骨細胞で骨吸収能に差が見られるか検討中である。opマウス由来の細胞株とocマウス脾臓細胞との共培養も試みたい。
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