研究課題/領域番号 |
01571036
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
森 政和 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (20066963)
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研究分担者 |
尾形 圭五 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (30214000)
篠原 光子 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (40067187)
大浦 清 大阪歯科大学, 歯学部, 助教授 (20131378)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 局所麻酔薬 / ラット / ヒト / 白血球 / 活性酸素 / 遊走能 / 貪食能 / 貧食能 |
研究概要 |
医学、歯学領域の臨床面において幅広く使用されている局所麻酔薬が、白血球の機能を抑制し、それによって感染に対する抵抗性を減弱させるか否かに関しては今日まで種々報告があるが、いまだその詳細については明らかにされていない。そこで本研究は、ヒトおよびラットの種々白血球を用いそれぞれの白血球機能に対する局所麻酔薬の影響について検討した。局所麻酔薬は、塩酸リドカイン、塩酸プリロカイン、塩酸メピバカイン、塩酸プロカイン、塩酸ラトラカインの5種類を用いた。食細胞である多形核白血球や単球・マクロファ-ジは、細菌などの異物が生体内に侵入した場合にその局所に遊走した異物を貪食する。その際、ス-パ-オキッド(O_2^ー)や過酸化水素(H_2O_2)等の活性酸素が産生されることから、活性酸素の産生能が殺菌能の指標として用いられている。今回、O_2^ーおよびH_2O_2産生能を測定し殺菌能の検討を行った。さらに、白血球の遊走能、貪食能に及ぼす影響についてもあわせて比較検討した。注性酸素の刺激物質としてフォルボ-ルミリステ-トアセテ-ト、オプソニン化ザイモンおよびかルシウムイオノフォアA23187を用いた。遊走能は48ウェルのマイクロケモタキシスタャンパ-を用いたメンブレンフィルタ-法で行った。遊走因子として、ヒトあるいはラット血清およびフォルミルメチオニルロイシルフォニルアラニンを用いた。貪食能はオプソニン化ザイモザンを用いて行った。各局所麻酔薬は、ヒトおよびラットの白血球のO_2^ー産生能を濃度依存的に抑制した。また、3種の刺激物質の間においても差が認められた。なお、その抑制効果は可逆的なものであった。さらに、遊走能および貪食能においても各局所麻酔薬によって濃度依存的に抑制が認められた。これらのことから、歯科臨床における局所麻酔薬の過度の使用と抜歯など小手術の際の術後感染との関連性が示唆された。
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