研究課題/領域番号 |
01571045
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
新谷 英章 広島大学, 歯学部, 教授 (80034239)
|
研究分担者 |
石川 潔 広島大学, 歯学部, 助手 (10184475)
福永 昌 広島大学, 歯学部, 助手 (40189957)
佐藤 尚毅 広島大学, 歯学部附属病院, 講師 (20136097)
岡本 芳明 広島大学, 歯学部, 助教授 (70127629)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 口腔内レンサ球菌 / 菌付着 / ペリクル / 唾液蛋白 / 特異的結合 / 疎水(的)結合 / 静電(的)結合 / 非特異的結合 / 口腔内細菌 / 唾液 |
研究概要 |
口腔内細菌の付着機構を明らかにするために、全唾液と唾液に含まれる各種蛋白ないしはその近縁蛋白7種類を、ガラス表面に固定し、口腔内レンサ球菌の付着を調べた。すなわち、蛋白の物理化学的特性と菌付着性を検討すると共に、全唾液をゲル濾過により分離した蛋白分画についての細菌付着性を検討して、以下の結果を得た。1.負の電荷の高いS.mutansでは、蛋白のζー電位と付着菌数間に正の相関が認められ、静電的相互作用の関与が示された。2.S.sanguisの、Mucin、Salivaへの付着にはneuraminidaseーsensitiveな特異的結合の関与が強いことが認められた。3.Mucin、Salivaをneuraminidaseで処理した場合に、蛋白のζー電位とS.sanguisの付着菌数間に正の相関が認められ、静電的相互作用の関与が示された。4.S.sanguisにおいて、負の電荷をもつ蛋白では、蛋白の接触角と付着菌数との間に正の相関が認められ、疎水的相互作用も存在することが示された。5.全唾液より分離した蛋白分画において、Mucinの存在する分画へのS.sanguisの付着が多く、特異的結合の存在が示された。以上、各種蛋白に対する口腔内レンサ球菌の付着には、S.mutans、S.sanguisにおいては、longーrangeの非特異的な力である静電的相互作用が、重要であることが明らかとなったが、後者においては、疎水的相互作用の関与も存在することが示された。しかし、S.sanguisのneuraminidaseーsensitiveな特異的結合部位をもつ蛋白への付着については、shortーrangeの相互作用がこれらに優先することが明らかにされた。
|