研究課題/領域番号 |
01571054
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
黒木 正孝 日本歯科大学, 歯学部, 講師 (10095119)
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研究分担者 |
橋本 修一 日本歯科大学, 歯学部, 講師 (50050688)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | アラキドン酸誘導物質 / 歯髄炎症 / RIA-キット / 酸化亜鉛ユ-ジノ-ル / グアヤコ-ル / ロイコトリエンC_4 / トロンボキサンA_2 / ス-パ-オキシド消去酵素 |
研究概要 |
ラット下顎切歯の切削、穿掘による人工的歯髄炎症モデルを作製し、炎症歯髄における各種アラキドン酸誘導物質の関与を検討するとともに、酸化亜鉛ユ-ジノ-ルの影響をRIA-Kitを用いて検索した。 1.歯髄組織内プロスタグランジンE_2(PGE_2)および13、14-dihydro-15-keto-PGE_2(DHK-PGE_2)含量は、穿掘による歯髄炎の惹起に伴って増加し、3〜6時間で最大値を示し、酸化亜鉛ユ-ジノ-ルの填塞により直ちに正常な歯髄以下に減少し、その後漸次回復し24時間後には正常な歯髄含量にまで回復した。2.(a)ラット、およびヒト正常歯髄組織中ロイコトリエンC_4(LTC_4)含量を測定したところ、ラット、ヒト歯髄組織内のLTC_4含量はほぼ同量であった。(b)穿掘による炎症の惹起に伴って、ラット歯髄組織内のLTC_4含量は増加し6時間で最大値となった。この炎症惹起に伴って増加したLTC_4含量は酸化亜鉛ユ-ジノ-ルの填塞により、填塞後3時間までは減少し、填塞後6時間以後は逆に増加する傾向が認められた。(c)ユ-ジノ-ル、グアヤコ-ルを含まない酸化亜鉛蒸留水の填塞では、LTC_4生成は全く阻害も促進もされなかったが、穿掘部にユ-ジノ-ル、グアヤコ-ルをそれぞれ貼薬するとLTC_4生成は阻害された。3.(a)歯髄組織内TXA_2含量は、穿掘による炎症の惹起に伴い顕著に増加し、6時間から12時間で最大値を示した。(b)歯髄組織内TXA_2の生成阻害作用は、酸化亜鉛ユ-ジノ-ル中のユ-ジノ-ル自体に投与し、グアヤコ-ルにも同様の作用が認められた。(c)歯髄組織内にス-パ-オキシド消去酵素(SOD)の存在を確認した。(d)歯髄組織内SOD活性量は、穿掘による炎症惹起後12時間から増加し48時間後で最大値を示した。(e)穿掘部に酸化亜鉛ユ-ジノ-ルを填塞するとSoD活性量は、填塞後30分で減少し、6時間以降では増加する二相性が認められた。
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