研究課題/領域番号 |
01571073
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
|
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
割田 研司 昭和大学, 歯学部, 講師 (10119290)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | カラ-マイクロスコ-プ / 炎症性歯周病変 / 辺縁歯肉 / 血管係蹄 / 臨床的診断法 |
研究概要 |
歯冠補綴物の適応症の選択や予後の判定に実効のある新しい臨床的診断基準を確立することを目的として、高感度カラ-マイクロスコ-プ(拡大率250倍)を用い、歯冠補綴の立場から炎症性歯周病変の開始期における辺縁歯肉の微細構造の形態的変化をとらえることを試み、以下の結果を得た。 被験者は肉眼的には観察部位の歯肉に炎症が認められない者21名(男7名、女14名、年令19〜35歳)、観察部位は上顎前歯部唇側辺縁歯肉及び歯間乳頭部とし、被験歯総数は73歯(歯周ポケットの深さ1.0mm〜2.5mm)である。 <結果> 1.高感度カラ-マイクロスコ-プの使用により、容易に辺縁歯肉の微細構造、特に毛細血管係蹄の状態を観察することができた。 2.血管係蹄の状態を脚部の形態から(1)単純ヘアピン型、(2)脚部交又型、(3)脚部波状型に分類できた。 3.辺縁歯肉の毛細血管係蹄の状態は初期歯周病変を診断するためのパラメ-タとして有効であり、血管係蹄の形態および各分類型の分布、単位面積あたりの係蹄数などから初期の炎症性歯周疾患の診断が可能であると考えられる。 4.マイクロスコ-プの画像をビデオレコ-ダ-システムにより、ディスクファイルに記録、保存することにより経時的な変化を把握することが可能である。 5.今回使用したマイクロスコ-プは構造上観察部位が限定され、臼歯部の観察は不可能である。前歯部においても画像の良否は歯槽部の形態に大きく左右されるという問題点も明らかになったことから、小型化、軽量化など更なる改良が必要である。
|