研究課題/領域番号 |
01571110
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
|
研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
野口 いづみ (野口 いずみ) 鶴見大学, 歯学部, 助教授 (60103545)
|
研究分担者 |
三浦 一恵 鶴見大学, 歯学部, 助手 (20173825)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | ミオグロビン / CPK / 小児麻酔 / ハロセン / エンフルレン / チオペンタ-ル / リドカイン / ミオグロビン血症 / チアミラ-ル / 血清電解質 |
研究概要 |
小外科手術を受ける小児75名を対象として、サクシニルコリン(SCC)1mg・kgー1静脈内投与後の血中ミオグロビン(Mb)値とクレアチンフォスフォキナ-ゼ(CK)値の変動について検討した。対象を7群にわけ、HS群、ST2群、ST4群、SL群の5群では緩除導入後にSCC1mg・kgー1を静脈内投与して気管内挿管を行い、笑気・酸素・ハロセンで導入と維持を行った。さらに、SCC投与前に、ST2群ではチオペンタ-ル2mg・kgー1、ST4群ではチオペンタ-ル4mg・kgー1.SL群ではリドカイン2mg・kgー1を投与した。ES群ではSCC1mg・kgー1を静脈内投与して気管内挿管を行い笑気・酸素・エンフルレンで導入と維持を行った。H群とE群ではSCCを投与せずに気管内挿管を行い、H群では笑気・酸素・ハロセン、E群では笑気・酸素・エンフルレンを用いて導入と維持を行った。SCC投与群では投与前に無投与群では気管内挿管1分前に1回目の採血を行い対照値とし、SCC投与5分、20分、60分後の計3回、無投与群では気管内挿管後3分後を5分後と同じタイミングとみなし計3回採血した。血液は血清分離後凍結し、MbはRIA法により測定し、CKはロザルキ-変法にて測定した。 その結果、HS群とES群では両値は上昇し、60分後の平均値はそれぞれ、約2000ng・mlー1と約180 IU・1ー1であったが、H群とE群では両値の著明な上昇はみられなかった。ST2群とSL群では両値の上昇は影響されなかったが、ST4ではSH群に対してMbが約3/10倍、CKが3/5倍の値を示し、上昇は抑制された。以上の結果から、MbとCK値の上昇は主としてSCC投与によるものであり、チオペンタ-ル4mg・kgー1の投与は上昇を抑制させるが、チオペンタ-ル2mg・kgー1抑制効果がないものと考えられた。また、リドカインは一時悪性高熱症の患者に禁忌とされてきたが、少なくともMbの血中への遊出を促進させる効果はなく、ミオグロビン血症の患者に安全に使用出来る可能性が示された。
|