研究課題/領域番号 |
01571119
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児・社会系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
丹根 一夫 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (30159032)
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研究分担者 |
足立 敏 大阪大学, 歯学部, 助手 (00175887)
井上 裕子 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1989年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 顎関節 / 関節円板 / 生体力学 / 引張試験 / 弾性係数 / 有限要素法 / 応力解析 / 主応力 / 三次元構築 / 顎関節円板 / 引張り試験 / 有限要素モデル / 応用解析 / ANSYS |
研究概要 |
1.下顎頭と下顎窩の位置関係について 顎関節の同時多層断層X線写真を用いて、コンピュ-タ上で顎関節部の三次元構築を行い、さらに下顎頭と下顎窩の最短距離を解析し、両者の位置関係の評価を行った。その結果、本解析法は臨床的にも矯正患者における下顎頭と下顎窩の三次元的位置関係を検討する上で、きわめて有効な手法であることが明らかとなった。 2.顎関節円板の生体力学的性状について 成犬 8頭より摘出した顎関節円板を試料として、引張り試験を行った。その越果、関節円板は応力の大きさに応じて異なる弾性を有すること、その弾性係数は低荷重域で約3.5Kgf/mm^2であること、生体力学的性状は部位によってわずかに異なること、などの所見が明らかとなった。 3.ヒト顎関節の三次元有限要素モデルの構築 ヒト乾燥頭蓋骨をフランクフルト平面に平行に分割し、これの等倍大の写真を基にして同部の外形を作り、モデル作製の基本図形とした。次に、二次元的な要素分割を行った後、すべての平面図をフランクフルト平面に直交する方向に積み上げることにより、モデルの講築を進めた。その結果、本解析モデルは、2082個の節点と1340個の固体要素より構成された。 4.顎関節における応力解析 解析に先立ち、下顎骨ならびに周囲の顎骨に付着する筋の走行と相対的な筋力をモデルに組み込んだ、次いで、下顎骨を上顎部と咬合させた状態でわずかに下顎骨を後方へ変位させるような力を負荷した場合について顎関節部の応力解析を行った。その結果、1)顎関節円板の応力特性は部位によって異なること、2)顎関節部の各構成要素の正し位置関係が維持されている場合には、顎関節内部での応力は外力と比較してきわめて小さい値であること、3)下顎頭を後上方へ変位させるような力系が加わった場合、関節円板の前内方への転位が惹起される可能性があること、などが明らかとなった。
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