研究概要 |
1.広島県庁など関係機関より1983年度から1988年度までの各年度の県内93市区町村別の1歳6か月健康診査と3歳児健康診査における50項目の歯科保健情報を入手し,各年度の市区町村別の母子歯科保健情報のデータベースファイルを作成した。現在,健康診査の受診者率,う蝕有病者率,一人平均う歯数などが常時,検索可能な状態となっている。 2.広島県歯科衛生連絡協議会などの協力を得て,県下680の全小学校および253の全中学校を対象として,歯科保健対策の現状と歯科疾患の実態についての調査を行った。小学校については,59%にあたる403校から回答があり,74項目の歯科保健情報を入手した。中学校については,58%にあたる146校から回答があり,82項目の歯科保健情報を入手した。これにより,小学校および中学校における歯科保健情報のデータベースファイルをそれぞれ作成した。現在,学校における歯科保健教育,歯みがきの実技指導,学校保健委員会の活動状況,フッ素洗口などの実施の有無,学年ごとの一人平均のう歯数などの情報が,常時,検索可能な状態とっている。また,小学校および中学校における歯科保健対策の現状と歯科疾患の実態についての調査結果の概要を,県下全小学校および中学校にそれぞれ配布した。 3.広島大学情報処理センターのホストコンピュータの端末を有さない広島県庁など関係機関でも地域歯科保健情報を検索できるように,フロッピーディスクを媒体として情報の提供が可能なデータベースシステム案を構築した。今後,関係機関の協力を得て,このシステムを完成させることにより,各地域の情報を現地で追加入力することで独自のファイルを作成するなど,さらなる発展性が期待される。
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