研究課題/領域番号 |
01571135
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福本 圭一郎 東北大学, 薬学部, 教授 (50004586)
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研究分担者 |
豊田 真弘 東北大学, 薬学部, 助手 (10217573)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 多目的キラル合成素 / 光学活性1,3-プロパンジオ-ル / 分子内二重ミカエル反応 / 四級アミノ酸 / ジテルペンアルカロイド / アチシン / 不斉合成 / β-ラクタム系抗生物質 |
研究概要 |
著者の開発した分子内二重ミカエル反応を拡大、発展させ高効率的な新分子変換法を確立することが出来、さらにこの新分子設計法を活用して炭素数3個の多目的不斉合成素子のキラル合成を完成した。引き続きこの最小キラル合成素子より第4級不斉炭素をもつ多数のキラル化合物の合成法を開発し、さらに本研究を発展させ、現在製薬業界より21世紀の医薬品として大きな注目を集めている第4級アミノ酸のキラル合成法を新しく樹立した。 次いで多目的不斉合成素子より二様のニトロン体を製し、分子間および分子内1,3-双極子付加反応を行い、両者より広い抗菌スペクトルを示す1β-メチルカルバペネムの形式的合成を達成した。なお双極子付加反応に際しては分子内反応の方が好結果を与えた。 最後に分子内二重ミカエル反応の生理活性天然物合成への応用としてステロイドおよびアルカロイドの全合成を検討した。すなわちエノン・エステルを基質として先ず女性ホルモンのエストロン型化合物のキラル新合成法を開発し、次いでアミド・エステルへ本反応を適用し、抗ガン性を示すチロホリンのキラル全合成を完成した。さらに化学的手法および生物学的手法にてキラルなアザビシクロ〔3.3.1〕ノナン型化合物を合成する新方法を開拓し、本化合物よりアコニットアルカロイドの代表であるアチシンのキラル全合成に世界で初めて成功した。 上記研究で著者の合成した最小キラル合成素子が、多目的合成素子であり、さらに極めて広い応用範囲をもち、生理活性物質の合成に有効利用しうることを証明することができた。
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