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タンニンおよびフラボノイドによる脂質過酸化抑制・促進機構のESRによる研究

研究課題

研究課題/領域番号 01571180
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理系薬学
研究機関岡山大学

研究代表者

藤田 勇三郎  岡山大学, 薬学部, 教授 (20012601)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード脂質過酸化抑制 / 脂質過酸化促進 / ラジカル / ESR / 反応機構 / タンニン / フラボノイド / 金属錯体
研究概要

1).アゾビスイソブチロニトリル(AlBN)の光分解で開始されるリノ-ル酸メチルの過酸化反応がタンニン類により効率よく抑制され、タンニンが連鎖担体であるパ-オキシラジカルを、自らは比較的安定なタンニンラジカルになることで除去することを速度論的に結論した(Ref.1).そこで、反応溶液のESRキャビティ内直接光照射でタンニンラジカルの検出を試み、反応条件下でタンニンラジカルの生成を確認し、抑制機構の正当性を確かめた(Ref.1).
2).フラボノイドは脂質過酸化に対して抑制作用を示すことは良く知られているが(Ref.2)、Fe(III)、Cu(II)などの重金属イオンが存在すると脂質過酸化を促進すると云う二面性を有することを明らかにし、その機構を詳細に検討した。脂質過酸化促進反応は、反応系に存在するフラボノイド、金属イオン、過酸化物による三元錯体が形成され、錯体内で速やかな電子移行が起こり、錯体が分解して生成する強い連鎖開始ラジカルによって過酸化が促進されることを、反応速度、スペクトル、錯安定度定数、及び電気化学的測定などによる多方面からの検討により明らかにした。
なお、この反応条件下における開始ラジカルの検出及び同定の研究を続行中である。
生体内では、金属イオンが蛋白質などと強く結合していると考えられているが、金属とヒスチジンとの錯体をその結合モデルとして、フラボノイド錯体との比較検討を行った。フラボノイド錯体の安定度定数がヒスチヂンのそれに比べて約千倍程度大きく、生体内に取り込まれたフラボノイドによる脂質過酸化促進の可能性の大きいことを示した。このことは、一時問題とされたフラボノイドの変異原性、発ガン性との関連性について重要な示唆を与えるものと考えられ、その方面の研究を続行中である。[Ref:1)Y.Fujita et al .,Yakugaku Zasshi,108,528-537(1988).2)Y.Fujita et al.,Yakugaku Zasshi,107,17-22(1987).].

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Fujita et al.: "In Situ ESR Detection ot Tannin Radicals in Tannin-Inhibited lipid Peroxidation" Medical,Biochemical and Chemical Aspects of Radicals. 2. 853-856 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Fujita et al.: "Acceleration Mechanism of Lipid Peroxidation by Flavonoids in the Presence of Metal Ions" Chem.Pharm.Bull.(1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Fujita et al.: "Mechanism of Tannin-Inhibited Lipid Peroxidation and In Situ ESR Detection of Tannin Radicals Under Reaction Conditions" Chem.Pharm.Bull.(1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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