研究課題/領域番号 |
01571196
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野 秀樹 東京大学, 薬学部, 助教授 (00080200)
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研究分担者 |
太田 茂 東京大学, 薬学部, 助手 (60160503)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 覚醒剤 / メタンフェタミン / 4 フェニルテトラヒドロイソキノリン / 脊髄 / ノルアドレナリン |
研究概要 |
我々は覚醒剤の薬理作用の構造活性相関を研究してきたが、覚醒剤のフェニル基とアミノ基窒素の位置関係が近い形のコンフォメ-ションをとるとアミン放出作用を、遠い形のコンフォメ-ションをとると、セロトニン受容体へのアゴニスト作用を発現することを示してきた。今回、フェニル基とアミノ基窒素が近い形に固定された薬物の構造ー活性相関の研究の過程で、それ自体では覚醒剤のような作用は持たないが、覚醒剤のアミン放出作用を選択的に抑制する化合物(4ーフェニルテトラヒドロイソキノリン、4-PTIQ)を見出した。本研究においては、4-PTIQの作用機序をラットの脊髄反射系およびラット脊髄切片からのアミン放出系を用いて研究した。(1)メタンフェタミンは脊髄へ下行するノルアドレナリン神経の脊髄終末へ働き、ノルアドレナリンを放出させることにより、ラットの脊髄単シナプス反射を増強した。メタンフェタミンの単シナプス反射増強作用は4-PTIQにより抑制された。ノルアドレナリンの作用を遮断するα_1ーアンタゴニストのプラゾシンを比較したが、4-PTIQはノルアドレナリン遮断作用を有さなかった。(2)ラットの脊髄切片を作製し、内在性のノルアドレナリンの放出を高速液体クロマトグラフィ-により測定した。メタンフェタミンはノルアドレナリンの放出を増強し、この作用は単独作用のない4-PTIQにより抑制された。以上の結果は4-PTIQが覚醒剤の作用を直接的に遮断することを示し、覚醒剤の拮抗薬であることを示唆する。ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニンの受容体の遮断薬はアミンを介する覚醒剤の作用を抑制するが、4-PTIQのような覚醒剤のアミン放出作用を直接に抑制する物質は他には知られていない。本薬物を用いることにより、覚醒剤のアミン放出作用機序の研究、覚醒剤の行動作用に関与するアミン系の同定に貢献できると考えられる。
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