研究課題/領域番号 |
01571226
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
今中 常雄 帝京大学, 薬学部, 講師 (50119559)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ペルオキシリ-ム / 膜蛋白質 / モノクロ-ナル抗体 / オルガネラ生合成 / cDNAクロ-ニング / ペルオキシソ-ム / HMG-CoA reductase |
研究概要 |
Peroxisome(Px)膜蛋白質の構造と機能並びに膜形成機構を明らかにするため、Px膜蛋白質に対する各種抗体の調製、cDNAのクロ-ニング、膜蛋白質の細胞内輸送機構の解析を行ない、以下に示す新しい知見を得た。 1.ラット肝Px膜に対するモノクロ-ナル抗体を調製し、Px膜上に57kDa蛋白質を新たに見出した。さらに本蛋白質が、Px増植に伴い顕著に誘導されることを明らかにした。 2.ラット肝由来培養細胞H4ーIIーEを用い、Px膜蛋白質の細胞内輸送解析系を確立し、Px膜主要69kDA蛋白質が生合成後、細胞質を経てプロセッシングを受けず直接Pxに輸送され、その後膜内に組み込まれることを明らかにした。さらに本蛋白質は細胞質において高分子物質と結合している可能性、Pxへの輸送にはATPなどのエネルギ-が必要であることを見出した。 3.ラット肝cDNAライブラリ-をPx膜蛋白質の抗体でスクリ-ニングすることにより、新たに37kDaの未知の蛋白質およびHMGーCoA reductase、leucine aminopeptidase、F_1F_0ーATPaseのsubunit dなどと相同性が高い蛋白質をコ-ドするクロ-ンを得、その塩基配列を決定した。 4.ポリスルホン酸化合物スラミンがPx膜蛋白質と結合し、Px蛋白質のPxへの輸送を阻害することを見出した。またその阻害部位は、蛋白質のtranslocationステップに特異的であった。 以上の新たな知見を基に、Px膜蛋白質はposttranslationalに直接Pxに輸送されPx膜を形成することが示された。またPx膜蛋白質自体Pxの形成に重要な役割を担っていることも明らかとなった。さらに新たなPx膜蛋白質が見出された、一部についてはその一次構造が明らかとなったので、Px膜の新しい機能を考える基盤が整ってきた。
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