研究課題/領域番号 |
01571257
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
山添 康 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (00112699)
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研究分担者 |
永田 清 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80189133)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | チトクロ-ムb_5 / 電子伝達 / クロ-ニング |
研究概要 |
チトクロ-ムb_5は肝を含む多くの組織に存在し、酸化・還元反応に関与している。本酵素は肝の薬物代謝系の電子伝達に関与することが最近明らかとなってきたが、分子レベルでの解析は進んでいない。そこで本研究ではチトクロ-ムb_5の組織中での発現および薬物代謝酵素系への関与を検討するために必要なチトクロ-ムb_5cDNAの構造の解明を行なった。まずヒト肝より抽出したポリA^+RNAから相補DNAを合成してこれをタンパク発現ベクタ-ファ-ジのλgtllに組み込みcDNAライブラリ-を作成した。つぎにチトクロ-ムb_5は動物種間でその1次構造が良く保存されていると考えられたので精製ラット肝チトクロ-ムb_5に対する抗体を用いて上記ライブラリ-を検索した。その結果b_5-A、-Bおよび-Cの陽性クロ-ンが得られた。これらクロ-ンをショットガンシ-クエンス法により解析し、b_5-Bおよびb_5-Cはすべてのアミノ酸翻訳領域を含む完全長クロ-ンであることがわかった。最長のクロ-ンであるb_5-Cは5′-側に56塩基の非翻訳領域およびメチオニン翻訳開始コドンで始まりTGAの終止コドンを含む402塩基のアミノ酸コ-ド領域、さらに307塩基の3′-側非翻訳領域から構成されていた。このcDNAは最近報告されたニワトリのチトクロ-ムb_5cDNAと72.6%の相同性を示した。また精製タンパクを用いて決定されたヒトチトクロ-ムb_5の部分アミノ酸配列との比較では翻訳アミノ酸配列の89と91番目が入れ換っていた以外には完全に一致し、b_5-Cはヒトチトクロ-ムb_5をコ-ドするcDNAであることが判明した。現在このcDNAクロ-ンを発現ベクタ-系に組み込み、発現させて活性および電子伝達の機構の解析を行なうべく、実験を進めている。
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