タンデムミラ-プラズマの低mモ-ド安定性について次のことを解析した。1.ガンマ10のMHD安定性を解析するための磁場計算を取り入れた安定性解析数値計算コ-ドを開発した。またそれを用いてICRF加熱によって中央部にミラ-捕捉された高温イオンが存在する場合のガンマ10のフル-ト交換不安定性の安定化条件を求めた。結果、この中央部ミラ-捕捉の高温イオンは比較的小さなアンカ-部のベ-タ値で安定化されることが分かった。2.ガンマ10のように極小磁場配位を持つ一般系の低mモ-ド安定性について解析した。これまで良く用いられてきたアイコナル近似は低mモ-ドに大しては一般に正しくない。低mモ-ドに対しては極小磁場の4重極成分によって起こるモ-ド数mに関するモ-ド間結合が重要で、安定性解析は一般的に3次元問題になることを示した。即ち、モ-ド数mのモ-ドは4重極磁場成分によってm±2のモ-ドと結合し、m±2のモ-ドは更に高次のモ-ドと結合して、モ-ド数に関する方程式のハイアラルキ-を作る。このモ-ド間結合の効果は磁力線方向に変位を持つバル-ニングモ-ドに対して重要となるが、フル-トモ-ドに対してはこの効果は場合によって無視できることを示した。3.極小磁場配位を持つ系のRF安定化の問題について解析した。この時不安定モ-ドに加えて印刷されるRF波も極小磁場の4重極成分によってのモ-ド間結合を起こし、結果RF波のモ-ド変換が起こることを明らかにした。即ち、m=1の速波からm=-1の遅波へのモ-ド変換、またはこれの逆の過程が4重極磁場によって成されることを示した。またRF波のモ-ド変換の起こる条件、モ-ド変換の効率と4重極磁場の大きさとの関係等についても明らかにした。RF安定化はか励起される波のモ-ドに強く依存しているので、このモ-ド変換の問題はRF安定化の解析において特に重要となる。
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