研究課題/領域番号 |
01580002
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
石井 亀男 筑波大学, 物理学系, 講師 (10015844)
|
研究分担者 |
間瀬 淳 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (00023325)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 複合ミラ-型磁場閉じ込め / 熱障壁電位 / 端損失イオン / 127度偏向型静電エネルギ-分析器 / 損失錐内のイオン分布 |
研究概要 |
複合ミラ-型磁場閉じ込め装置ガンマ10では、プラズマを磁場で閉じ込めると共に、更にプラズマの両端に生成した電位により閉じ込め、飛躍的な閉じ込め時間の改善がなされている。イオンを閉じ込めるプラグ電位を効果的に高める為に、プラグ部とセントラル部との間に電位の凹(熱障壁部、サ-マルバリア-部)を生成する。熱障壁電位は主として、プラグ部及びサ-マルバリア-部に於いて電子サイクロトロン共鳴加熱に依り加熱された電子、高速中性粒子入射によるスロッシングイオン及びセントラル部より流入するイオン等に依り決定される。本研究では、イオンに関する測定に主眼を置いた。磁場及び電位に閉じ込められず、磁力線に沿って装置端に流出するイオンは端損失イオンと呼ばれ、電位形成や加熱機構に関する情報を与える。特に磁場に平行及び垂直な速度成分の分解は、損失錐と呼ばれる速度空間内の領域にどの様にイオンが分布しているかが知れ、電位形成や加熱機構の解明に大きく寄与する。速度成分を分解するために、計算機を使用し粒子軌道を求めて特性を定量的に検討し、127度偏向型静電エネルギ-分析器を設計制作した。この分析器は通常使用さえている多重グリッド型静電エネルギ-分析器に対し次の特徴を持つ。(1)閉じ込め電位形成時に必然的に発生する高エネルギ-成分の電子を完全に除去することが出来、測定精度を向上させることが出来る。(2)閉じ込め電位が増大すると端損失イオンは減少するが、検出器として2次電子増倍管の一種であるMCPを使用している為、微弱電流でも測定可能。この分析器を用いてガンマ10の端損失イオンを測定し、各種加熱系の投入に際し、時間と共にプラグ電位がどの様に変化するか、またサ-マルバリア電位との対応に関する知見が得られた。損失錐内のイオン分布はマックスウエル分布からずれる傾向にあることが見いだされたが、加熱系のタイムシ-ケンスに依存するため、良好な閉じ込め電位形成時におけるデ-タ-を蓄積し、再検討する予定である。現在検出器は20チャンネル用意されているが、出力信号をデジタル化しカマックシステムに取込計算処理を行なう程度には至っていなく、ストレ-ジオッシロスコ-プに依る解析のため非能率的である。将来はデ-タ-処理システムを導入する予定である。
|