研究課題/領域番号 |
01580060
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
本間 清一 お茶の水女子大学, 家政学部, 教授 (50017240)
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研究分担者 |
村田 容常 お茶の水女子大学, 家政学部, 講師 (60210051)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | キレ-ト / 醤油 / 鉄 / コ-ヒ- / メラノイジン / 脱色 / 緑茶 |
研究概要 |
1)醤油の色素の中でキレ-ト能の強い成分を分離して脱色の試験方法の設定に利用した。市販の濃い口醤油をセファデックスG-25カラムにかけると溶出順にP-1,2,3の成分に分かれた。キレ-ト能の測定は硫酸第一鉄(0.1mM)を溶かしたpH4酢酸緩衝液により平衡化したゲルろ過タイプのカラムを用いるHPLCにかけて測定した。その結果、キレ-ト能を示す色素成分はP-1、2であり、鉄に対する結合力は1gあたりそれぞれ11。2および40。2μgであった。また、フェナンスロリン法を用いて両成分のスカッチヤ-ト・プロットを求めたところ、P-1には結合部位が少なくとも2個存在した。 両色素成分ともトリプシン、プロナ-ゼ処理をすると低分子画分にも鉄結合能が出現したことから、色素の構造にペプチドやタンパク質が組み込まれていることを示唆した。また、過ヨウ素酸酸化により低分子画分に鉄結合能が出現したことは色素の重合構造にオリゴ糖が関与していることを推察した。 さらにP-1、2の色素を合成吸着剤HP-20カラムで分離をすると、非吸着あるいはメタノ-ル溶出画分にキレ-ト能を認め、これを被験色素として用い、食品廃棄部位との相互作用を検討した。 2)コ-ヒ-および緑茶をお湯で抽出した残さは廃棄されているが、水に溶けないタンニンやメラノイジンなどキレ-ト能を持つ成分を含み、鉄を固定化した。鉄の固定化の量は試料の種類により大きく異なった。特に、コ-ヒ-ではばい焼の時間が大きく影響し、焼きの強いタイプは鉄結合能が増える傾向を示し、本実験の目的にかなった。 3)鉄を固定化したコ-ヒ-残さを詰めたカラムに分離した醤油色素を流したところ、鉄を一部引き抜いて溶出された。残さと醤油色素との割合、さらにキレ-ト能の弱い色素を調べる必要性がを認めた。
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