研究課題/領域番号 |
01580061
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
諸岡 晴美 富山大学, 教育学部, 助教授 (40200464)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 衣服内気候 / 衣服内の温度 / 衣服内の湿度 / 防寒着 / スキ-ウェア / 熱移動特性 / 水分移動特性 / 着用性能 |
研究概要 |
本研究は、環境条件ならびに人間の代謝レベルの変化に伴って、防寒着を着脱することなしに衣服内の温度・湿度(衣服内気候)を調節できる、いわゆる衣服内気候可変型防寒着を開発することを最終目的として行っている。本年度は、その基礎研究としてスキ-ウェアに焦点をあて、衣服内気候可変型防寒着のための具体的な設計指針および設計資料を得た。 以下に研究成果の概要を示す。 1.防寒着の下に着用する衣服の重ね着方法が人間-衣服系の熱・水分移動特性にどのような影響を及ぼすのかをサ-モラボIIを用いたシミュレ-ション実験によって明らかにした。また、人体生理反応ならびに主観評価への影響を着用実験により明らかにした。 2.寒冷期に屋外と暖房した屋内との間を出入する際の急激な環境温度変化が人間-衣服系の熱・水分移動特性に及ぼす影響を上述と同様に、シミュレ-ション実験および着用実験により明らかにした。 3.市販スキ-ウェアの使用状況と温熱的な観点からの問題点を明白にするためにアンケ-ト調査を行い、改善の方向を示唆した。 4.衣服内気候を調節するにはどの部位での改良がより効果的か、またどのような方法が適切であるか等をサ-マルマネキンによる実験ならびに着用実験によって明らかにした。 5.市販のアンサンブル型スキ-ウェアに改良を加えた衣服内気候可変型スキ-ウェアを試作した。そして、サ-マルマネキンによる実験、人工気候室内での実験さらにはスキ-場でのフィ-ルド実験など総合的に試作スキ-ウェアの着用性能を検証し、かなり有効であることを立証した。なお引き続き、衣服内温度ならびに環境温度の変化によって開口部が自動開閉するシステム(形状記憶合金等の利用)を取り入れるための研究、さらには一般的な防寒着についても研究を進展させたい。
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