研究課題/領域番号 |
01580082
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
飯島 俊郎 実践女子大学, 家政学部, 教授 (40016283)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 配合染色 / ナイロン染色 / フィルム巻層法 / ブロッキング / 二元機構 / 単独染色 / ミリング染料 / 二元染色機構 / 染着座席競合 |
研究概要 |
1.酸性染料のナイロン染色における相容性に関する基礎的知見を得る目的で本研究を行った。 2.方法は(1)ナイロン布(および比較として羊毛布)の酸性染料二種混合による染色布の分光反射測定による評価、(2)同混合系のナイロンフィルム巻層法による拡散測定、(3)同混合系のナイロンフィルム透過と平衡測定によった。用いた染料は、C.I.Acid Orange 7(007),Red 88(R88)およびBlue 25(B25)の3種で、(1)では市販品を、(2)と(3)では精製品を用いた。染色条件はpH3.0、90℃を基本にした。 3.(1)染色布の分光反射測定の結果は、親和力の異なる2種染料の組み合わせ(007とB25)で配合比を変えて染色すると親和力の大きいB25の、それよりも親和力の小さい007に対して低い量比で、主波長の変化が起こり、B25による007の締め出し(ブロッキング効果)が観察された。酸性染料に対するイオン染着座席が約20倍多い羊毛布では観察されない。 (2)フィルム巻層法ではまず個々染料単独の拡散挙動を明らかにし、混合拡散の各染料間の相互作用をラングミュア-型と分配型との二元機構で解析した。単独拡散の濃度分布では、B25は明らかに2種モ-ドの重なりを示し、007に比較して分配型の寄与分だけ親和力を大きくしている。 (3)ナイロンフィルムの混合透過では、透過量の時間変化から、拡散係数、見掛けの透過係数(積分透過係数)を見積り、等温平衡染着量のデ-タと共に、上記二元機構で統一的に解析した。 今後の発展として、このような混合系の非平衡熱力学による一般的取り扱いを指向して、理論式の展開を進めている。
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