研究課題/領域番号 |
01580092
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
|
研究機関 | 東京家政学院短期大学 |
研究代表者 |
桑野 和民 東京家政学院短期大学, 家政科, 助教授 (40150841)
|
研究分担者 |
小田 尚子 東京家政学院短期大学, 家政科, 助教授
酒巻 千波 東京家政学院短期大学, 家政科, 助手
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 緑茶 / 市販緑茶 / 直接摂取 / ラット / 脂質代謝 / コレステロ-ル / カテキン類 |
研究概要 |
〔目的〕著者らは、市販緑茶を料理の素材として直接摂取することを提案した。その提案を基に、ラットの飼料に緑茶粉末を添加した実験を行った結果、脂質代謝活性化作用のあることが認められた。本研究は、その脂質代謝活性化作用が、緑茶の如何なる成分が主要な要因となっているのか等を確認するために行ったものである。 〔方法〕1試料;(1)市販緑茶(煎茶)粉末、(2):クロロホルム:メタノ-ル=2:1により(1)から脂溶性画分およびカフェインを除去した脱脂緑茶粉末(カテキン類は残存)、(3):(2)から78%エタノ-ル可溶性成分を除去した粗食物繊維を調整した。2飼料;【〇!A】:AINー76を基礎とした基本飼料、【○!B】:【○!A】にラ-ドとコレステロ-ルを添加した対照飼料、【○!C】:【○!B】に5%含まれるセルロ-スを2.5%上記(1)で置き換えた緑茶飼料、【○!D】:【○!B】のセルロ-スを2.5%の(1)に相当する2.0%(脱脂緑茶の歩留り80%)の(2)で置き換えた脱脂緑茶飼料、【○!E】:【○!B】のセルロ-スの1.5%(緑茶粗食物繊維の歩留り60%)を(3)で置き換えた緑茶粗食物繊維飼料を調整した。3動物実験;ラットに【○!A】〜【○!E】の飼料を4週間自由摂取させて肝臓、血清等の脂質の状態、また、肝臓脂質の脂肪酸組成を検討した。 〔結果〕肝臓重量、腹腔内貯蔵脂肪組織重量、肝臓総脂質に占めるコレステロ-ルの比率、血清総コレステロ-ル(TC)、HDLーコレステロ-ル(HC)、HC/TC、中性脂肪の測定値から、【○!C】【○!D】飼料群に脂質代謝活性化作用が強く認められた。【○!E】飼料群も若干の作用が認められた。また、肝臓総脂質の脂肪酸組成にも影響を与えていた。以上のことから、緑茶直接摂取の脂質代謝活性化作用は、カテキン類が中心で、食物繊維等も若干影響を与えていると考えられた。今後は、緑茶食物繊維の飼料への添加量を5%まで増加して動物実験を行い、緑茶の直接摂取の有効性をさらに明らかにする予定である。
|