研究課題/領域番号 |
01580096
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
|
研究機関 | 安田女子短期大学 |
研究代表者 |
楠 幹江 安田女子短期大学, 大学併設短期大学部, 教授 (40071609)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 寝たきり老人 / 消臭寝具 / 坑菌性 / 防臭性 / 体動 / 抗菌性 / 臭気 / 抗菌防臭繊維 / 寝環境 |
研究概要 |
本研究は、実態調査により寝環境における臭気の現状を把握すると共に、各種抗菌防臭繊維の効果を実験的に確認することを目的としたものである。又、消臭繊維を使用した寝具についても、被験者実験を通して、その快適性を検討した。実態調査においては、66.7%の人が悪臭に悩まされているという結果が得られた。又、悪臭の防止策については、様々な方法がとられており、工夫が認められた。消臭・防臭方法としては、感覚的脱臭、化学的脱臭、物理的脱臭などがあるが、これら全ての方法が現場において行われていた。臭気の悩みに関連する要因分析では、臭気の悩みと関連が深い要因として、年齢、入浴の頻度、寝室のスタイル、寝室の広さ、寝たきりの年数、床ずれなどが抽出された。これらの要因は、老人サイドと寝室サイドに大別され、老人サイドの解決策として床ずれを防止することが提案された。一方、寝室サイドの解決策としては、ゆったりとしたスペ-スの確保が提案された。老人サイドの要因はいわばソフトな側面であり、人為的な解決は限界があると思われる。床ずれを発生させない努力が、臭気の悩みを緩和する結論となっており、介護者の負担を軽減する意味でも、床ずれ防止寝具の開発は急を要すると思われる。寝室サイドの要因は、ハ-ドな側面であり、人為的な解決は経済が許せば可能である。行政的な援助が必要と思われる。 各種繊維の坑菌防臭効果については、グラム陰性の大腸菌を用いて実験を行ったが、坑菌防臭効果は、衛生加工製品に認められた。加工剤の安全性については、慎重な検討が必要であるが、これら衛生加工製品を寝たきり老人の繊維製品に使用することは、意味があると思われる。 衛生加工繊維を使用した寝具の快適性は、睡眠中の体動を指導とした検討を行ったが、木綿寝具より快適性が劣ることが判明した。物性面での対策が必要であると思われる。
|