研究課題/領域番号 |
01580098
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 長崎県立女子短期大学 |
研究代表者 |
西明 眞理 長崎県立女子短期大学, 家政科, 助教授 (50178521)
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研究分担者 |
片山 吉穂 (片山 吉穗) 京都府立大学, 生活科学部, 教授 (90046871)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
300千円 (直接経費: 300千円)
1990年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
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キーワード | 魚油 / 血清鉄 / 低タンパク / 低タンパク(レベル) |
研究概要 |
魚油の生体におよぼす影響をしらべる目的で、これまでに魚油を低タンパク栄養状態のラットに投与した際の肝脂質代謝について検討してきた。そこで数種の魚油投与でラットに血清鉄低下傾向が見られたことから、今回はさらに魚油の種類、投与レベルを変えて、血液および各臓器の変化について、生化学的ならびに組織学的に検討した。 [方法]4週令雄ラット(CRJーSD)を用い、5%グルテンに魚油(マダラ油およびイワシ油)を15%レベルで添加し調整した餌料を4週間自由に与えた。対照群餌料には魚油の代わりにコ-ン油を15%レレベル添加した。飼育期間中、餌料摂取量及び体重量を測定し、4週間の餌料投与飼育後、14ー15時間絶食させエ-テル麻酔下で採血屠殺し臓器重量測定後組織標本を作製し組織学的検索に供した。血液は血清分離し、血清タンパク質、血清脂質、血清酵素、血清鉄、不飽和鉄結合能(UIBC)、フェリチンなどの血液性状を検索した。 [結果]4週間の餌料摂取量は、いずれの魚油群も対照群と変りなかった。一方、体重は、いずれの群も実験4週の間減少傾向を示した。臓器重量では、両魚油群で脾臓の重量が高値を示していた。血清脂質ではコレステロ-ル、HDL、ーコレステロ-ル濃度が両魚油群で低下した。なお、血清アルブミン量は、対照群、魚油群間で差は見られず同様に低値を示していた。魚油群において、血清鉄は低下傾向を示し、不飽和鉄結合(UIBC)は上昇傾向を示していた。さらに、血清フェリチン濃度は、両魚油群いずれも対照群に比べて有意に低値を示していた。 これらの結果から、魚油の投与により、生体の鉄の動態に影響を及ぼす可能性のあることが示唆された。
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