研究課題/領域番号 |
01580120
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
島岡 みどり 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 講師 (30135389)
|
研究分担者 |
杢子 耕一 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助手 (60210085)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 必要体力 / 女性労働者 / 身体活動 |
研究概要 |
女性労働者において,保母、調理員、学童指導員のうち勤務制限をしていない正規職員321名を対象に労働における体調の良、不良と体力との関係を調べた。調理員と学童指導員においては、体力と体調の違いによる有意差はみられなかったが、保母において20才代では、体調の良い群は、不良体調群に比較して最大酸素摂取量が有意に高かった。30才以上では、体調の良い群は、不良体調群に比較して背筋力、伏臥上体そらしが有意に高かった。3つの職種の中で保母において仕事を苦痛無く遂行していくためには、相対的に高水準の体力を保持し、相対的な身体負担度を低くさせることが必要であると思われる。さらに保母26名を対象に労働中の身体活動量と最大酸素摂取量との関係について調べた。労働中の活動量は、最大酸素摂取量との間に有意な正の相関関係を示した。このことは、最大酸素摂取量の高いものほど労働中の活動量が高い傾向を示し、それは労働強度が最大酸素摂取量の大小によらないことを意味する。すなわち保母においては、体力が高いからといって必ずしも労働強度が低くなるとは限らず最大酸素摂取量の高いものは、それなりに仕事量が増大しやすい職場状況であることが示唆された。一方事務職においては、このような関係はみられなかった。 筋骨格系障害により勤務制限を受けている保母15名(制限群)と健康な保母7名(健康群)との筋力を比較した。制限群は、健康群に比べて背筋力、右肩関節外転筋力および同持久力筋力で有意に低かった。しかし握力、体幹部伸展力については、有意な差は認められなかった。 肩、腰の筋の負担を筋電図に記録し保母3名について最適仕事姿勢を調べた。特に授乳での肘かけイスの利用、赤ちゃん体操での台の利用は腰の負担を少なくさせたので職場での労働軽減対策に今後さらに検討する必要があると思われた。
|