研究概要 |
エアロビックダンス運動時の心拍数(HR)と酸素摂取取量(V^^・o_2)及びCO_2排出量(V^^・co_2との間の関係式を求め、ダンス運動時のバックグラウンドミュ-ジック(BGM)がそれらの関係式に影響を与えるか否かにつき検討した。 対象は、エアロビックダンス経験者男女計20名である。エアロビックダンスは、音楽を流し、そのリズムに合わせて行わせる場合(BGMあり)と、メトロノ-ムのリズムに合わせて行わせる場合(BGMなし)の2種類を設定した。メトロノ-ムの拍動数は、それぞれ1分間に120,138,152とし、同一のリズムで4分間運動を継続させた後、より速いリズムで行わせるよう移行させた。またBGMのリズムもカセットテ-プスピ-ド調節器付のスピ-カ-“ス-パ-ワイド"(GP-K755,コロンビア)を用いて調節した。なおその際のリズムはメトロノ-ムで用いたリズム(120,138,152/分)と同一とし、4分間のダンス運動経過ごとにより速いリズムで行わせるよう移行させた。いずれの運動中においても、HR、分時換気量、V^^・o_2,V^^・co_2の測定を行った。またデ-タの定量的解析は、HR=S_1・V^^・o_2+a_1とHR=S_2・V^^・co_2+a_2の式を用いて行った。 その結果は、以下のようであった。 1、V^^・_<02>-HR関係式ではそのスロ-プ値(S_1)は、BGMありの場合のほうが、BGMなしの場合よりも有意に大きな値を示した。 2.V^^・_<c02>-HR関係式でも、そのスロ-プ値(S_2)は、BGMありの場合のほうがBGMなしの場合よりも有意に大きな値を示した。 3.以上の結果より、速いリズムのBGMでは、音楽リズムのHRへの影響を無視できないことが示唆された。
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