研究課題/領域番号 |
01580142
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 大阪体育大学 |
研究代表者 |
木村 みさか 大阪体育大学, 体育学部, 助教授 (90150573)
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研究分担者 |
森本 武利 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30079694)
金子 公宥 大阪体育大学, 体育学部, 教授 (00067232)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 高齢者の体力 / 体力診断バッテリ-テスト / 加齢変化 / 運動習慣 / 食習慣 |
研究概要 |
我々は、60歳以上の高齢者にも安全でかつ高齢者の生活に即した方法で体力、運動能力を定量化し、高齢者の運動処方の検討やトレ-ニングの効果の判定に用いたいと考え、高齢者を対象に体力調査を開始している。今年度は、特に高齢者の体力とそのバックボ-ンにある運動や食生活等の他の生活習慣(ライフスタイル)との関連について検討することを目的に調査を行った。 〔方法〕老人クラブに依頼し、協力を承諾された60歳以上の篤志家を対象とし、以下の項目を測定調査した。 1)体格(体脂肪を含む)2)安静時の呼吸循環機能3)血液(尿)性状4)運動負荷時の心肺循環機能:高さ20cmの台を用い、各個人のペ-スで3段階のステップテストを行い、この間のHRと血圧を測定5)体力要素別の運動能力:壮年体力テストを参考に一部高齢者向けに修正した6項目のバッテリ-テスト6)運動・食生活等生活習慣調査:アンケ-ト用紙を用い、運動習慣については、身体活動(職業も含む)の強度、頻度、時間とともに運動のエネルギ-消費量を求めた。食生活についてはそのパタ-ンを検討した。 〔結果〕先ず、都市在住の高齢者で分析した。1)男子87.8%、女子88.5%に何らかの運動習慣があったが、その内容は、散歩が最も多く、以下植木いじり、ゲ-トボ-ル、体操の順であった。2)運動習慣のある者の体力は、同年齢の全く運動習慣の無い者に比べ約10年優れていた。3)中等度(RMR3)以上の強度の運動を行っている者は、運動習慣の無い者やそれ以下の者より優れた体力を示した。4)運動のエネルギ-消費量の多いほど体力が優れていた。5)運動習慣のある者の血圧や血液性状は、無い者に比べ異常値の出現頻度が少なかった。特に男子では運動習慣のある者に低値の異常が少なかった。6)運動習慣のある者の食生活パタ-ンは、無い者に比べ若い者により近いと思われるパタ-ンを示した。なお、高齢者の運動や食事の生活習慣および血液性状等には地域差が認められる。これらの関連については現在分析中である。
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